武装無能力者集団
Trick29_暗殺だよ
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たく。殺人者にも勝っちゃうなんて、さすがというか異常というか」
宗像が倒れたことで4人がそれぞれ安堵して軽口を言いあった。
「さて、残るはあんただけだ」
木刀の先を金髪の男に向けながら近づいていく。
「・・・まさか宗像がここまで苦戦するなんて思わなかった。
10日前からあいつと契約したが、まさかこの策を使うことになるとは・・・」
「策? まだ足掻くつもりか?」
その瞬間、信乃の背に強い違和感が発生した。
背中にはナイフが根元まで突き刺さっている。
「やっと気を緩めてくれたね。背中がガラ空きだったよ」
「・・・あ・れ?
油断した・・な」
漏れた信乃の言葉には危機感も苦しみも感じない。まるで他人事のようにつぶやいた。
後ろではナイフを投げた終わった体勢の宗像。
そして腕や肩をまわして体をほぐす。
あれほどの衝撃を真正面から受けて宗像にダメージは感じられない。
信乃は体の力が抜けて膝をつき、うつぶせにゆっくりと倒れた。
「宗像の得意の策、それは死んだふりをして隙をつく暗殺だよ。
何度見ても痛快だなぁ!! ギャハハハハハ!!」
金髪の男が汚い笑い声を上げる。
「信乃にーちゃん・・・」
「みな さん、私は大丈夫です。ただ、これは 結 構きつ い。
動けそうに ないです」
信乃は苦しそうに、その黒い目の片方を閉じて微笑みながら言う。
「信乃にーちゃん・・・」
御坂は突然のことで、現状を把握できなかった。
自分の兄のような人の背中に、刃物が刺さっている。
あれは 致命傷? 助からない? “また”死んじゃうの?
不吉な言葉だけが御坂の頭の中を巡る。
白井や固法、黒妻も声こそは出していなかったが、同じように頭がフリーズしていた。
「信乃にーちゃん、信乃にーちゃん、信乃にー・・・」
どういう状況なのか受け入れられなかった、ただただ信乃の名前を御坂は呼び続けた。
そして御坂の瞳から涙が際限なく流れていく。
「きみは人が死んだら人目もはばからず泣くのかい。
それはとても羨まし感性だね。
殺 し た く な っ て く る 」
「!?」
憐れむような眼。しかし、殺気が十分にこもった眼差しが御坂を射抜く。
「あ、あ、あんた!!!」
電撃の槍を飛ばそうとするが
「動くな」
宗像はいつの間にか信乃の側に近寄り、首筋に手を添えていた。
そして手を離すと、そこには首輪のような装置が付けられている。
「爆弾だ。下手なことをすれば爆発させる」
「な!?」
「もちろん、外そうなんて考えるなよ。ほら、僕の首にも同じのを付け
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