第三幕その七
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から響き出て私の中に入る調べ。そしてその私の中で高く舞い上がり冴えた響きを聴かせてくれる。穏やかな風の様に。喜びの香り溢れる波の様に」
語るその顔に夜が舞い降りた。
「私はその中にいるのよ。この万有の中にある至上に。今この人と共に」
ここまで言うと静かにトリスタンの上に倒れ伏した。ブランゲーネはただ涙を流すだけであり王は無言で周りの者達に命じ彼等を従え祈るのだった。その二人に対して。二人は今夜になった世界の中で静かに、永遠に微笑んでいた。誰にも妨げられることなく。
トリスタンとイゾルデ 完
2009・2・26
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