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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
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第53話 入学準備もトラブル続き 前編
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関係は良好……と言うか、王家とドリュアス家は反目する理由が無い言って良いでしょう。王家は貴族派に対抗する為の配下を失う事になりますし、一方でドリュアス家は、陛下から認められている特権を失えば、領地経営が傾くのは目に見えています。公が無ければ私となりますが、陛下と父上の関係も良好と聞いています。
と言う事は、他の貴族の差し金かアニエスの独断と言う事になります。
(現時点では判断する材料が足りないな。アルビオンの内乱で、諜報部の目を外に向けすぎたか。正しく“後悔先に立たず”ですね。今回は反省しておきましょう)
そんな事を考えながらアニエスをディーネに預け、そのまま父上の居る執務室へと向かいました。
コンコン
「入れ」
「失礼します」
執務室では、父上が書類仕事に精を出していました。私が入室しても、その手が止まる事はありません。昔と比べるとだいぶ慣れましたね。その一方で母上は、一瞬だけ恨めしそうにこちらを見ました。そんな目をされても手伝いませんよ。
「父上。聞きたい事が……」
「なんだ?」
「ミス・ミランが、立ち入り禁止エリア……私の工房付近に侵入しました」
そこで初めて父上の手が止まり、私の方を見ました。
「彼女の目的は今のところ不明です。他の貴族が関与している可能性も皆無ではありません。父上の方で何か情報を掴んでいませんか?」
私はこの時、最悪“アニエスが本邸に来た理由”と“軍舎付近の見学理由”が分かれば良い。程度に考えていました。
「う うむ。まぁ な」
何故か言い淀む父上。これは何かありますね。と言うか、分かりやす過ぎです。
「……それより、ミス・ミランの処遇は如何したの?」
そこに母上が割り込んで来ました。父上をフォローしたと言うより、純粋にそちらの方が気になった様です。
「本人は“案内人と逸れて迷っただけ”と言っていたので、ディーネに預け客人として対応しています。彼女の立場が分からない以上、下手に何かする訳には行きませんから」
言葉尻に“何故私に連絡しなかった?”と、非難を含ませておきました。父上が顔を顰めます。
「連絡しなかったのは、済まなかった。……ちなみに、その判断で問題無い。ミス・ミランは、アンリエッタ姫の紹介で来ている。保養の名目で来ているので
本来なら
(
・・・・
)
別荘に滞在してもらうのだが、彼女に“優秀なドリュアス領軍を見学したい”と言われて、断り切る事が出来なかったのだよ」
工房にこもる私の邪魔をしたくなかったのでしょうが、余計な気のまわし過ぎと言わざるおえませんです。しかし、それ自体は攻められませんね。それにアンリエッタの紹介なら、要請を断り辛いし下手な嫌疑をかける訳には行かないのです。そう言
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