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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
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第53話 入学準備もトラブル続き 前編
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。歓声と言っても、2人だけなので寂しいですが……
「よし。行きますよ」
私が宣言して
試作最終型
(
ロングソード
)
に
魔力
(
せいしんりょく
)
を込めると、剣の周囲がバチバチと言い始めました。試作最終型の属性は雷です。
そして十分なイメージを込めながら、5メイル先の訓練用案山子に向かって剣を振りおろしました。
すると剣から雷球が飛び出し、案山子にあたるとバチバチと数秒帯電し焦げ跡を残しながら霧散します。
「せ 成功だ!!」
「やった!!」
サムソンとパスカルが、嬉しそうに声を上げます。私もついつい笑みがこぼれてしまいました。出力を調整して
峰打ち
(
みねうち
)
(正確には刀剣の側面でたたくので
平打ち
(
ひらうち
)
)すれば、スタンガンやスタンロッドの代わりにもなる優秀な武器です。
「試作品にしては上手く行きましたね。処分するにはもったいないから、
配下
(
うち
)
のメイジに褒賞として渡すのも良いかもしれません」
私がそんな事を呟くと、突然パチパチと手を打つ音が響きました。その発生源を探すと、以外と近い場所に女が1人居ました。
「見事だ。本当に素晴らしい」
我々を称賛しながら近づいて来ますが、私達にはそれ所ではありません。私の事を広められると、強欲な馬鹿貴族の横やりで動きを封じられかねないのです。よく見ると女はトリステイン騎士の格好をしていますが、所々動きやすく改造されていて杖らしき物を持っていません。そしてその足運びは、生粋の剣士を連想させました。
女……騎士……それにこの容姿。ひょっとして……
「おっと……失礼。そちらが警戒するのも無理は無い。まだ名乗っても居ないからな。私の名前はアニエスだ。アニエス・シュヴァリエ・ド・ミラン」
(やっぱり。何故彼女が此処にいる? 連絡を受けて居ませんよ。それにこの状況では、原作キャラとは言っても迂闊に信用するのは危険か)
そんな事を考えながら、彼女の情報を頭の中で整理し始めます。
父上とディーネが王都へ行っていた時期に、一部の貴族派がアンリエッタ姫を襲撃する事件が起きたそうです。それを防ぎシュヴァリエに任じられた事で、彼女の名は一気に名が知れ渡りました。そして父上とディーネは、何故か詳しい事を話してくれません。何故か嫌な予感がして来ましたね。
それは置いておくとして、如何考えても彼女が此処に居る理由は無いはずです。確かファビオの情報では、トリステイン魔法学院でアンリエッタの護衛をしているはずですが……。
「私は名乗ったのだ。そちらの名前を伺っても……」
「失礼しました。私はギルバート。ギルバート・ド・ドリュアスです」
「やはり……な」
何がやはりなのかと思えば、この黒髪が原因でしょう。それよ
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