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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
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第53話 入学準備もトラブル続き 前編
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ションを決めるぞ」
半ば以上本気だったくせに。空気を読んで突っ込まないけど。
「今回の舞踏会には、マリアンヌ様は欠席される。行き帰りの馬車は、陛下と姫で別の馬車を使う。それから……」
アニエスは幾つかの注意事項を口にし、そのまま会場の見取り図を取り出すと、フォーメーションの打ち合わせを始める。そして最終的に会場では、私とアニエスがアンリエッタ姫に付き添い、他の者達が会場の警備を固める形となった。
「以上だ。何か質問はあるか?」
手を挙げる者は居ない。質問は無い様だ。
「では解散とする。今日は舞踏会があるとは言え、それ以外はいつも通りだ。手を抜くんじゃないぞ」
「「「「はい」」」」
隊員達は、それぞれの持ち場へと散って行く。
「さて、如何しますかね」
このままアンリエッタ姫の所へ向かおうかとも思ったが、その前に舞踏会に向けて一度装備の点検をしておこう。この短期間でアロンダイトにガタが来る事は無いが、それと汚れは別物だ。何度か使ったので、一度洗浄しておいた方が良いだろう。
作業服に着替えた私は、王宮内にある軍舎の兵器保管庫に併設されている用具室へ向かう。そこには武具のメンテナンス用の道具が常備され、メイジの下級士官や平民士官が武具の手入れをするのに利用しているのだ。
私は砥石等が置かれているエリアを通り抜け、武具用の洗浄水槽の前まで移動した。そしてアロンダイトを鞘から抜き、分解を始める。
(マスター。また洗浄ですか?)
(ええ。今夜は舞踏会での護衛ですので、見た目でなめられない様にしておいた方が良いですから)
(必要ないと思いますが?)
(やるべき事はやっておくべきです)
アロンダイトの反論が無くなったので、そのまま作業に没頭する。分解したパーツを、洗浄層(ギルとマリヴォンヌ設計のマジックアイテム。王族の護衛から話が広がり売りだした。俗に言う超音波洗浄機)に投入。洗剤を入れ魔法で水を満たすとスイッチを入れる。本来なら剣の手入れは、油を塗布した布で磨くのは普通だ。だが《固定化》が掛かっている物は、油で刀身を保護する必要が無い。目に見えるごみや汚れが落ちたら、水槽から取り出し水分をある程度拭き取る。そして“ギル特製のアルコール溶剤”を付けた柔らかく清潔な布で、表面を傷つけないように磨くのだ。
そこまで作業が進んだ時に、不意に声をかけられた。
「ディーネ。装備のメンテナンスか?」
「はい。私の方は、組み立てれば終了です。アニエスもですか?」
後ろからアニエスが見ている様だが、私は振り返る事無く作業を続ける。こういった作業は、何かに気を取られると失敗してやり直しになる事が多いからだ。やがてアロンダイトが組み上がり、私の作業は終
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