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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
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第53話 入学準備もトラブル続き 前編
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引き抜く。
「ッ!?」
(黙っていなさい)
(はい。マスター)
驚いたアロンダイトが声を出しそうになるが、それを無理やり黙らせる。もしインテリジェンスソードである事がばれれば、ギルを怒らせる事になりかねないからだ。それは避けたい。
それにこれ以上の攻撃は無い。現にアニエス殿は、その動きを止め自分の手にあるロングソードを見つめてる。
「まさか、これ程とは……」
ロングソードは刃の中程から先が、綺麗に無くなっていた。私が斬り落としたからだ。言うまでもないが、斬鉄は一流の刃と一流の使い手を揃わないと起こり得ない。まして対象が動いているとなると、その難易度は更に跳ね上がる。
「文句のつけようがないな」
そう言うと、切り落とされた刃先を拾い、先程ロングソードを持って来てくれた隊員に廃棄を頼む。
「実力は認める。流石はアズロック様の娘だ。次は護衛の配置について詰めるぞ」
「はい」
その後開かれた会議では、別荘の護衛経験を生かす事が出来た。私も多くの事を学ぶ事が出来たが、アニエス殿の部隊はメイジ居ないので、私の意見は大いに参考になった様だ。それが良かったのか、彼女達に認めてもらう事が出来た。お父様の存在もあるだろうが、この信頼は私が実力で勝ち取った物だ。この縁は大切にして行きたい。
この三日で私とアニエスは、互いの名を呼び捨てにする間柄になっていた。彼女の部下達とも良好な関係を維持出来ている。今は、今日の護衛任務のミーティングが始る所だ。何時もならそれほど時間がかからないのだが、今日はそうもいかない事情があった。それと言うのも……
「既に一部の者は知っていると思うが、先程上から今晩の舞踏会は中止しないと通達があった。……そしてその舞踏会には、陛下と姫様も参加される。当然と言えば当然だが、今までの護衛と比べると難易度は一気に跳ね上がる。今から、その対策を話し合おうと思う」
私を含め隊員達が顔を顰める。モード大公の件があってから、そう言った催し物は不謹慎として全部中止になっていたのだ。
「何故そのような事に……」
隊員の一人が思わず呟く。これはこの場に居る者達の総意と言って良いだろう。
「モード大公にエルフの妾が居ると言う情報が、貴族達の間に広まり過ぎた様だ。加えて今の自粛ムードが、貴族達にとって面白くないのだ。ハッキリ言ってしまえば、“そんな異端者に気を使い自分達の楽しみを邪魔するな”と、言う事だな」
アニエス。ぶっちゃけ過ぎです。皆も青筋浮かべない。この程度でキレて居たら、先に皆の血管が切れてしまいますよ。……それよりも私は、“どうやって陛下を言いくるめたか?”の方が気になります。
「まあ、冗談はそこまでだ。舞踏会でのフォーメー
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