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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第53話 入学準備もトラブル続き 前編
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人の当事者を問い詰めた方が良いかもしれません。

(ティア。今すぐディーネを執務室に連行して下さい)byギル

(えっ!? あるじ?)byティア

(事情説明が面倒なので、《共鳴》の発動を許可します。ディーネは客人の相手をしていますが、カトレアに引きついでもらいなさい。……早く)byギル

(お 応 分かったのじゃ)byティア

 念話を終えると、直ぐに《共鳴》が発動しました。ティアとカトレアが、迅速な対応をしてくれているのが分かります。そしてほんの10分程度で、ディーネが執務室に連行されて来ました。

 ディーネ。何故そんなに青い顔をしているのですか? まぁ、そんな事は如何でも良いです。

「何故ここに連れて来られたか分かっていますね?」

 ディーネが、力無く頷きます。そして僅かに逡巡した後、口を開きました。



−−−− SIDE ディーネ −−−−

 お父様と別れた後、私はアニエス殿と共にアンリエッタ姫と挨拶をしました。

「お久しぶりです」

「ディーネ。あなたが来てくれて、とても嬉しいわ。ご家族は元気?」

「はい。みんな元気にしています」

「そう。良かったわ。アナスタシアは……」

「はい。頑張っていますよ。あれから……」

 そのまま雑談が始まってしまいました。嬉しそうに話すアンリエッタ姫に、アニエス殿も最初は黙っていましたが、半刻も過ぎた所でいい加減痺れを切らしたようです。

「そうそう。あの時は……」

「姫様」

「あっ。ごめんなさい。話しが止まりませんでしたわ」

 余ほど話に夢中になっていたのか、我に返った姫がアニエス殿に謝ります。しかしその顔には、年相応な笑顔が浮かんでいました。

「いえ。こちらこそ、お話をさえぎってしまい申し訳ありません。これからディーネ嬢と、護衛に関する打ち合わせをします。彼女は姫の一番近くで護衛してもらう事になると思います」

 おしゃべりは、その時の楽しみに取っておいてくれと言う事ですね。

「まあ。それは楽しみだわ。楽しみに待っているわ」

「はい。失礼します」

 笑顔の姫と別れ、連れて来られたのは練兵場だった。まあ、予想通りではある。

 そして隊員の一人が、刃引きしたロングソードを持って来る。

「悪いが、これから一緒にやって行くのだ。そちらの実力は把握しておきたい」

 しかし私の分が無い。まさかとは思うが……

「そちらは腰の物を使え」

 やはり。侮られているな。アロンダイトを使ったら、実力も何もないと思うのだけど。そんな事を思っていると、アニエス殿が先に切りかかって来た。

「行くぞ」

 私は大きくバックステップしながら、居合の様に鞘からアロンダイトを
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