第42話『夏祭りと花火大会…後編』
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懐から紙とペンを取り出して色々書き始めて
書き終わると型抜き屋のおっちゃんに渡した
そしておっちゃんからその内容を聞くと
小学生が考えたにしては結構ちゃんとしたルールで
アタシはそのルールで大丈夫だとおっちゃんに伝えて勝負が始まった
アタシは開始と同時に素早い動きで1つ2つと初級の型抜きを終わらせていってるのだけど
ツバサちゃんは友達と喋っているだけで全く手が進んでいなかった
(久しぶりの実力者との勝負だと思っていたんだけどなぁ)
私は初級の3つ目をやりながらツバサちゃんについて考えていた
(あの龍の型抜きが出来たって事はかなりの実力があると思ったけど
多分あれはかなりの時間を掛けて丁寧にやったのかな?)
アタシの推測通りならツバサちゃんは時間を掛けてじっくりやるタイプで
今回のようなスピードを競うようなのは苦手なんじゃないかと思ったんだけど……
(今回のルールを決めたのはツバサちゃんだよね?)
今回の勝負のルールは全てツバサちゃんが考えたもので
自分から苦手なルールでやるとは思えない……
私は3つ目を終わらせた所で
「のんびりしているみたいだけどアタシは手加減しないよ」
まだ1つ目に触れてさえないツバサちゃんを軽く挑発してみたら
「大丈夫……」
ツバサちゃんはこっちを向いて大丈夫だと答えた
もしかしたら
ツバサちゃんは私が思っていたのとは真逆なのかもしれない
じっくり丁寧にではなく……
「へぇ〜じゃーそこから追いつけるものなら追いついてごらんよ」
アタシはそう返して4つ目の中級の型抜きをやり始めた
そして開始から5分が経過した頃
やっとツバサちゃんが一つ目の型を抜き始めたので
アタシはそれを横目で見てみると
カリ……カリ……
その動きはとてもゆっくりで
『1つ目だけで10分位かかるのでは?』
そう思わせるぐらいだった
(はぁ〜全然ダメじゃん……)
アタシは視線を戻して内心溜息を吐きながらも
手元にある型を抜いていった……
そしてアタシは4つ目を終わらせ所で
もう一度ツバサちゃんの方を見てみると
ツバサちゃんはいつの間にか初級の3つ目をカリカリと削っていた
(え…いつの間に……?)
アタシは疑問に思いながらも5つ目をやり始めると
周囲から大きな歓声が起こり
アタシはふと隣を見てみると………
カッカッカッカッカッ………
物凄いスピードで手を動かしているツバサちゃんが視界に入った
その動きはただ早いだけでなく
絶妙な力加減で行っているためか
型の本体の部分か欠けてしまったりする事もなく順調に削られていた
(え? 何このスピード……)
アタシは余り
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