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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
013
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「ここがベット・オレイユの士官学校ですか?」

「はい。ここはベット・オレイユに数ある士官学校の中でも名門とされる士官学校『ソヴァール・イコール』です。これまでに多くの優秀な軍人を出してきた学校で、私の母校なんですよ」

 エイストとの模擬戦から二日後。ハジメとファムはベット・オレイユの士官学校「ソヴァール・イコール」の校門前に立っていた。

「それにしても大きい学校なんですね」

 校門から校内な敷地を見たハジメが驚いたように言う。ソヴァール・イコールという士官学校は校舎や学生と教員が暮らす寮だけでなく、アンダーギア同士が模擬戦を行える広大なグラウンドなどの様々な施設があり、その規模は士官学校というより一つの街と言える。

 二日前に模擬戦でエイストに勝ったハジメは、その後に会うことになった何故か蒼い顔をした軍の上層部に、軍に入隊したいという意思を伝えて「復隊」という形で軍に入隊した。そして彼が軍に入隊して最初に受けた指令は「士官学校ソヴァール・イコールに入学せよ」というものだった。

「それにしても意外でした。まさかハジメさんがこうも簡単に軍隊に復隊するだなんて。……私としては説得の手間がはぶけてよかったんですけど」

「そうですか?」

「そうですよ。今のハジメさんは記憶を失っている、何も知らない普通の少年みたいなものじゃないですか? 普通の少年だったら好き好んで軍隊に入隊なんかしませんよ」

 ファムが言うことはもっともだが、ハジメも自分なりに考えた結果、自分には「軍に入隊する」という選択肢しかないと思ったのだ。

 確かにハジメにはサイクロプスとリンドブルムという機体と戦艦があり、リンドブルムの中にはベット・オレイユの経済バランスを崩壊させる程の価値がある物資が無数にあるのだが、言ってしまえばそれだけだ。いくら強力な力あるとはいえ、つい先日まで普通の学生だったハジメは、自分がそれを有効に活用できるとは思えなかった。

(SF系の漫画やアニメだと、急に力を手に入れて調子にのった主人公って、周りの人間に利用されてひどい目に逢うからね。軍でこの力の使い方を知った方がいいに決まっているよね)

 ある意味もう若干手遅れなのだが、それに気づいていないハジメは、入隊を希望したもう一つの理由を口にする。

「ほら、軍隊に入隊したらロボット、アンダーギアに触れられるじゃないですか」

「あー、なるほど。確かに男の子って、そういう理由で入隊することがありますよね。まあ、いいです。とにかくハジメさんは今日から『イレブン・ブレット』ではなく『ニノマエ・ハジメ』としてこの士官学校に入学してもらいます」

「はい。分かりました」

「よろしい。それでは早速今日から暮らす寮に行きましょう」

 士官学校ソヴァ
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