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スーパーヒーロー戦記
第79話 集結する仮面の戦士達。デストロン最期の日(後編)
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刃はヨロイ元帥の首元でピタリと止まってしまったのだ。幾ら力をつぎ込んでも閃光の刃がヨロイ元帥の下に行く事はない。
「良い作戦だったが、残念だったな」
 声がした。そして、その声の主こそが、フェイトの渾身の一撃を止めた存在であった。
「か、風見さん……」
 そう、それは風見志郎こと仮面ライダーV3であった。フェイトは一番大事な部分を見落としていた。
 確かに、デストロン怪人ではフェイトのスピードに対応出来ない。だが、仮面ライダーV3は別だ。彼は常人離れした聴覚を持っている。例え爆風の中ででもフェイト達の会話を傍受する事など容易い。
 後は、フェイトの動きに合わせて早めに行動すればこの程度の芸当を行う事など容易であった。
「くっ……うぅ!」
 フェイトが更に腕に力を込めた。もう目の前に居るのだ。目の前に居るコイツさえ倒せば、勝機は見えるのだ。
「幾ら足掻いても無駄だ。改造人間の俺の腕力に人間の、ましてや子供のお前が対抗出来る筈がないだろう」
 冷徹な程の言葉が囁かれた。そして、全く無防備だった彼女の腹部に固い膝が叩き込まれた。
 幼い体がくの字に曲がり、地面に倒れ伏す。フェイトの脳内が真っ白に染め上げられていく。折角二人が命がけで築いてくれた最後のチャンスが無駄になってしまったのだ。
 更に、見上げれば、其処には仮面ライダーV3の腕の中で真っ二つに折られていくバルディッシュの姿が映っていた。
(ば、バルディッシュ……そ、そんな……)
 最早打つ手はなかった。最期のチャンスも、最後の手段も奪われてしまった。今のフェイトには、もう戦う術が残されていない。
「流石は仮面ライダー3号だ。しかし忌々しい小娘だ。よもやこのヨロイ元帥を屠ろうとは」
「感謝しろよヨロイ元帥。俺が居なければ今頃お前は串刺しだったんだからな」
「無論だ。さぁ、其処で倒れている忌々しい小娘を即刻始末しろ。その憎たらしい顔を握り潰してしまえ!」
「良いだろう」
 へし折ったバルディッシュを放り捨て、両手でV3は倒れているフェイトの頭を掴みあげた。凄まじいまでの握力で締め上げていく。
「う、がっ! ああぁぁぁぁ!」
「運がなかったな。デストロンに挑んだ時点で、お前の命運は決まっていたんだ」
 苦しみ、もがくフェイトに対し、無情なまでのV3の言葉が浴びせられる。そして、更に腕の力が強まりだした。改造人間の握力でなら、人間の頭蓋を握り潰すことなど容易い。ましてや、それが成長途中の少女の頭蓋なら尚更であった。
 ミリミリと、嫌な音が響いてくる。もう間も無くだ。もう間も無く目の前で少女の頭部は粉砕し、絶命させる事が出来る。
「あ……あ……か、ざ、み……さ、ん……」
 最早、掠れた声でしか聞こえなかった。必死にV3に向かい手を伸ばすフェイトが見える。その姿を見たV
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