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スーパーヒーロー戦記
第78話 集結する仮面の戦士達。デストロン最期の日(前編)
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 高町なのはと兜甲児の二人が無事に仲間達と合流を果たし、ウルトラ警備隊本部を侵略同盟から解放し、強力な後ろ盾を得る事に成功した。
 これにより、本格的な反撃が開始出来るようになったのだ。
 しかし、その間にも戦いは行われていた。それを知る為にも、今は話を少しだけ遡らせる必要がある。
 そう、それはなのはと甲児が仲間達の元を離れて行った後間も無くの事であった。





     ***




 一面黄土色の地面で覆われた大地しか見えない場所。其処は本来モトクロスレーサー達が自身の腕前の向上を図る為の練習場として用いられている場所である。
 だが、今其処にはレーサーの姿はなく、変わりに別行動中だったヒーロー達が各々厳しいトレーニングを行っていた。
 南光太郎こと仮面ライダーBlackRXはシグナムとの一対一での戦いを行っていた。
 互いに剣を使った戦法を用いる為にこの組み合わせで行われていたのだ。
 剣の扱いであればシグナムの方が一日の長がある。光太郎にとっては絶好の相手とも言えた。
 また、それはシグナムにも言えた事だ。これから先更に強い怪人や怪獣、果てはそれ以上の強敵と戦う機会がないとも限らない。その為にも今以上のパワーアップ、又はスキルアップに努めるべき時なのだ。
 また、その横ではフェイトとはやてが同じように一対一での戦いを行っている光景が見えた。
 はやては魔導師となってまだ日が浅い上に戦士としても未熟だ。しかし、敵はそんな事などお構いなしに攻めて来る。今は未熟な者でも戦わなければ勝てない状況なのだ。
 こちらも苦しいが、徐々に挽回しつつある。此処がふんばり所とも言えた。
「よぉし、一旦休憩にしよう!」
 四人の戦いを見守っていた立花籐兵衛の号令を受け、四人は息を切らせながら集まってきた。四人とも必死に戦っていたせいかすっかり汗だくになっており疲れが滲み出ているのが見え見えだった。
 そんな四人を労うかの様に立花は用意して置いた栄養ドリンクを手渡す。
 無論、立花製なので効き目は抜群だし、味も申し分ない。
 それを飲みながら、四人は立花の話に耳を傾けていた。
「それで、どないやった立花のおっちゃん?」
「うぅむ、俺ぁあんま魔法とかの類には詳しくないんだが、要するに戦法の一種って事で考えて良いんだろう?」
 その問いに魔法に精通している者達は揃って頷いた。元々魔法とは無縁の生活をしてきた立花に魔法の採点をしろ、と言うこと事態無謀に近いのだが。
 しかし、戦い方のコーチならば彼が適任である。何せ多くのヒーロー達のコーチをしてきたのだから。
「お前達の戦いを見させて貰って分かった事だが、大分様んなってきたな」
「ホンマかぁ?」
 太鼓判を押してくれた立花にはやての顔が嬉しそうに輝いた。

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