専用機
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」
その声に響は反応すると束が手をとり響に指輪を渡した。
「これは?」
「びっきーの専用機だよー。名前は『夜天月』って言うのさー」
そういうと束は説明を始めた。
「今世界ではねISは第三世代まで開発されてるんだ。だけど研究者のやつらは四世代に発展させようと躍起になってるんだよ。……だけどね?実はもう束さんの手によって第四世代は作られていたのでしたー!ぱちぱちぱちー」
自らを賞賛するように束が拍手するが響は渡された夜天月を少し見つめるた後、束に視線を戻し聞いた。
「そんなことを言うってことはコイツがその第四世代ってわけか?」
「うん!察しがいーねー。束さんは察しがいい子は好きだよー。正式名称は試作型第四世代IS夜天月って言うんだよ」
満足そうな笑みを浮かべ説明する束に、響は鼻で笑うと突き放すように言った。
「別に私は専用機なんざほしかねーよ。第一もともとISすらに興味なかったんだ、今更こんなもん渡されたってな」
夜天月を日の光にすかしてみながら響が言うが、束はそれすらも見透かしていたようににんまりと笑いながら小首をかしげた。
「ふーん……。いいのかなー?もしそれを受け取らなかったらびっきーのランクのこと……世界中に流すよー?」
それを聞いた響の表情が一気に変わった。響は束を睨むと悔しげに言い放つ。
「てめぇ何処でそれを知った!」
「んふふふー。束さんに知らないことはないのだよー」
響の睨みをものともせずに束は笑みを浮かべたままだ。それどころか束はさらに響を挑発する。
「でもさー。もしびっきーのランクのことがばれたら大変なのはびっきーだけじゃないよねー?……びっきーの家族も大変なんじゃない?」
響の顔を覗き込みながら言う束は結構楽しそうである。
「脅しってわけか?」
睨みをきかせたまま束に告げると束は首を横に振った。
「違うよー。これはプレゼントだよん。びっきーはなんか私を楽しませてくれそうだしねー」
「楽しませる?それは一体どういうことだ!!」
激昂する響は束の胸倉を掴もうとするが、束はそれを軽やかによけるとそのまま先ほどのでかい人参のところまで行くと中に入る前に告げた。
「そのうちわかるよー!あとその子大切にしてあげてねー」
それだけ告げると束は人参に乗り込み飛び去っていった。響はただただ渡された夜天月を握り締め束が飛び去っていった方向を睨むしか他になかった。
「……あのクソッたれ兎女。次ぎ会ったらただじゃおかねぇ、っと時間は……」
束に対しての怒りをおさめながら時計を見た響は苦虫を噛み潰したような顔になった。なぜならば、
「5限もう終わるじゃん……」
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