武装無能力者集団
Trick28_だから殺す
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を抜いた。
皮ジャンの下には服を着ておらず、鍛えられた素肌が現れる。
そして背中には蜘蛛の刺青。黒妻とビックスパイダーの象徴ともいえるものがあった。
見るからに丸腰。そのままの格好で蛇谷へとゆっくり近づいて行く。
周りは黒妻に任せることを決めたようで、何も言わずに2人を静観した。
「蛇谷、昔は楽しかったよな」
「く、来るな! 来るなって言ってんだろ!!」
「みんなでつるんで、バカやって、それがどうしちまった?」
ドスン!
固まって動かない蛇谷の腹に、渾身の拳が突き刺さった。
「ぐは・・・」
膝をつき、巻いていたダイナマイトは散らばって落ちた。
「どうしちまったよ・・・蛇谷」
表情は見えない。だが悲しい声で聞いた。
「・・・しょうがなかったんだよ。俺たちの居場所はここしかねぇ。
ビックスパイダーをまとめるには俺が黒妻じゃなきゃだめなんだ」
殴られた腹を抱え込みながら泣く蛇谷。
だが急に立ち上がった。
「だから今更てめぇなんていらねぇんだ!!」
そして隠し持っていたナイフで切りかかった。
ドゴン!!!
ナイフを皮一枚で避けてカウンターで蛇谷の顔を殴る。躊躇なく、遠慮なく、未練なく。
拳は顔にめり込み、倒れた蛇谷は鼻が折れて鼻血が大量に出た。
間違いなく悶絶する怪我だったが、あまりの攻撃でそのまま蛇谷は気絶した。
「蛇谷・・・居場所ってのは自分が自分でいられる所を言うんだよ・・・」
頬の蛇谷に切られた傷から血が流れ落ちた。
「一件落着みたいですね」
蛇谷を殴り倒した後の沈黙から一番に声を出したのは信乃だった。
「さて、警備員が来てるらしいですけど、ここは
ストレンジの一番奥ですし一応は彼らを拘束しておきますか?」
信乃の問に御坂、白井、個法が静かにうなづいた。
「ちょっと待った」
急に呼びとめられて全員が振り向いた。
そこは御坂が超電磁砲で空けた壁の大穴。2人の人物が立っている。
信乃は急いで御坂達の前に立つように移動して構えた。
「勝手に捕まえてもらっては困る。その男との取引はまだ終わっていないからな」
2人組が穴から建物に入ってきた。
一人は金髪を逆立てた髪型、背が高いが針金細工のように細くて手足が長い。
歳は20歳前後だろう。
もう一人は一見すると普通の男。日本人の黒髪黒眼。歳は高校生程度。
少しだけ長い後ろ髪を一つに束ねている。
ただ、さっきから威圧感を静かに放っていた。
「まだ料金を払い終えていないんだ。勝手に捕まえてもらったらダメだよ」
先程と同じくしゃべったのは金髪の男。
大人数のビックスパイ
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