少女の罪
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しい、愛が無ければここまで冷めた家族になるのかとどこかあたしは小学生ながら達観していた。あたしを生んだのも何でも世間体を意識しただけらしい。そのくせご近所とは愛想良くも無い。とても中途半端な二人だった。
だから、だから嫌になっちゃったんだ。
嫌になって、耐えられなくて、苦しくって、辛くって………仕方なくて……あたしは美咲お姉ちゃんに頼って……………
二人を、この家族を終わらせたんだ
美咲お姉ちゃんはとてもお金持ちの家族で探偵を雇えるような家で、家になかなか帰ってこない父親の事を調べてもらった。そして峰岸という女の人に行き当たった。
その人と父親との関係は探偵さんの調べから浮気だと言われた。小学六年生のあたしでもその意味は分かった。それが……とてもいけないことで
あの家を終わらせられる鍵になると
美咲お姉ちゃんは何度もあたしを慰めてくれた。でも、それでもあたしは美咲お姉ちゃんの言葉が耳に入ってこなかった。ただ頭の中にあったのは、父親の浮気をどう利用するかだった。
結果、思いついた方法が母親に浮気相手のことを知らせるという事だった。
もちろん直接言う訳にはいかないし、間接的に伝えようにもどうすればいいか分かんない。だから探偵さんに教えてもらった父親と浮気相手が出会う場所をピンポイントに母親を連れ回す事にした。簡単にいってるけど、実際は家事すらしない面倒臭がりの母親はなかなかあたしと一緒に出かけてくれず、学校で必要なの物で高価な買い物があると言ってようやく引きずり出せた。家の生活用品の買い物はほとんどあたしがしていたんだ。
そして何とか粘って二ヶ所だけ行くことが出来た、そして……タイミングよく父親と別れるその浮気相手を母親は目撃した。あたしはその時、まだ店の中に居たのだ。
さすがに面倒臭がりの母親でもそれは見過ごせなかったらしくその”浮気相手”の方を追った。あたしも静かに母親を追い、そして決定的な場面を目撃する。
その浮気相手が子供と会っている所を
その日の夜、父親は早く帰ってきた、どうやらなにか母親が仕組んだのだろう。
そしてその日あたしの覚えている限り初めての三人が揃った夕食になり、そして………
この家族が完璧に壊れた。
あたしは嬉しかった。やっと、やっとこの家から開放されるんだと、涙が出た。
そう、あたしは幸せになるはずだったんだ。
あの引越しまでは………
父親と母親の二人は離婚した、あたしのがんばりの成果だったとその時は思った。
少しばかり誇らしげな気分になっていた二人が言い争っている内容も気にならないくらい。いや、実はちゃんと聞こえてて、分かっていたんだ、二人が
あたしを押し付けあっている事に
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