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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
012
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とい、教育できるなんて今から考えただけでも体のいろんなところがキュンキュンしちゃいます。……ふふっ、ふふふふふふっ!」

 何やら外道なことを言って邪悪な笑みを浮かべるファム。だがバランはそんな娘を咎めることなく「抜かるなよ」とだけ言うと立ち去っていく。

 ……子が子なら、親も親である。



「……うっ!?」

 ファムがバランと話していた時、リンドブルムに戻ろうとしていたハジメの背中に突然悪感が走った。

「ハジメさん?」

「どうしました? ハジメ殿?」

「い、いえ……。何だか今、言い様のない悪感が走って……」

 フィーユとソルダに聞かれたハジメは警戒するように辺りを見回しながら答える。

「言い様のない悪感、ですか?」

「ええ、多分気のせいだと思うんですけど……。それよりソルダさん、ファムさんは?」

「ファムですか? 彼女でしたら誰かに会いに行くと言ってましたけど……気になりますか?」

 フィーユに聞かれてハジメは首を傾げながら考えてながら口を開く。

「気になる、というか……ファムさんの姿が見えないと不安なんですよね。なんというか……僕のいないところで何か変なことをしている気がして……」

 ハジメは何故か前世の友人の弾のことを思い出した。弾はしょっちゅうハジメのいないところで何かしらのトラブルを起こして、その度にハジメはそのとばっちりを受けていた。そして今もその時と同じ嫌な予感を感じているのだった。

「まあ、これも気のせいでしょうね。ファムさんがそんなことするはずがありませんし。ハハハハ……って、アレ?」

『……………』

 不安をかき消そうと明るく笑うハジメだったが、フィーユとソルダは二人揃って冷や汗をかきながらハジメから目をそらしていた。

「あ、あの……? フィーユさん? ソルダさん? どうして二人とも目をそらすんですか?」

 フィーユとソルダのただならぬ様子にハジメが尋ねるが、二人は何も答えようとせず重苦しい雰囲気がその場を支配した。
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