『Aクラス宣戦布告…の筈だった』
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
Bクラス戦から2日後、Fクラスの面子は大方集まっていた。明久へのご親切な教師方の指導も終了した事だしな
雄二は軽く咳払いをし、口を開いた
「まずは皆に礼を言いたい。周りの連中に不可能だと言われていたにも関わらずここまでこれたのは、他でもない皆の協力があっての事だ。感謝している」
「ゆ、雄二、どうしたのさ。らしくないよ?」
その事には俺も同感だ。滅多に感謝の言葉なんざ言わない奴なのに、今回に珍しく口にした…槍でも降るんじゃねぇか?」
「おい、筒抜けだぞ深羅」
「キノセーダ」
……つっても、何かダルいし頭痛ぇんだよな〜、風邪か?
「さっきの言動は自分でもそう思う。だが、これは偽らざる俺の気持ちだ」
「勉強や学力だけが全てじゃねぇって所を、教師や上位クラス、ましてやAクラスに見せつけてやれ!」
『おぉ!』
『そうだー!』
『見せつけてやろうぜ!!』
D、Bクラスと言う戦いを勝ってきた自信、そしてクラス全体の指揮を上げてきた雄二と深羅、この相乗効果で更にメンバーの自信を高ぶらせる
「皆ありがとう。そして残るAクラス戦だが、これは一騎打ちで決着を付けたいと考えている」
雄二のその発言にクラス全体がざわつき始める
『どういう事なんだ?』
『東條と学年主席がやるのか?』
『いや、司馬さんとかもしれないぞ?』
『どっちにしろ、相手が飲んでくれる訳が無いだろ』
等々、様々な憶測やら何やらが飛び交う中、雄二は教卓をパンパンと叩く
「落ち着いてくれ、それを今から説明する」
全員が雄二の言葉を待つ
「やるのは当然、俺と翔子だ」
代表戦なのでAクラスの霧島翔子とFクラスの坂本雄二が戦う事は、基本的には当たり前なのだが━━
「バカの雄二が勝てる訳なあぁぁぁ!」
明久が全体に思った事を口にした瞬間、雄二が投げたカッターが頬を掠めた……だからバカなんだっての
「次は耳だ」
「僕らって友達だよねぇ!?」
「あー、ちょいと保健室行って寝てくるわー」
話の腰を折るように言う……いや、実際そうなんだけどね?痛いのよ?頭が
「深羅は一戦目、頼むぞ」
「おー、任せんしゃーい」
気の抜けた返事をした途端━━━
「あ、こりゃヤヴェ…」
バタッ
「し、深羅!?」
「…熱、早めに保健室へ」
「お、おう! 明久は鉄人を呼んでこい!」
◇
「……ん……イツツッ、ここは…?」
目を覚ますと白い天井が広がっていた…真面目にどこ?
「目、覚めた?」
ふと声が聞こえた方を見ると――
「……飛鳥、か?」
「親友の顔すら忘れちゃ…!?」
飛鳥はいきなり顔を背けた……え?え?
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ