第40話『夏祭りと花火大会…前編』
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筒とレシピを受け取ったおじさんは
嬉しそうな顔をしながら私達の方を向いて
「君たちツバサちゃんの友達だよな?」
そう聞いてきたので
「「「「「はい」」」」」
『何だろうと?』と疑問に思いながら私達は返事をしたの
すると
「ちょっと待っててくれるか?
ツバサちゃんには毎年お世話になってるんだ
代金はいらんから君達も食べて行ってくれ」
そう言っておじさんはたこ焼きを焼き始めたの
そして数分後、焼き上がったたこ焼きをパックに詰めて
「さぁ食べてくれ」
そう言って私達に渡してくれたの
ツバサちゃんも最初の奴は結局ほとんどおじさんが食べてしまったから
新しいのを貰っているの
「「「「「ありがとうございます」」」」」
私達はお礼を言って受け取ると
「いやいや礼を言うのは俺の方だよ」
おじさんはそう言ってツバサちゃんの方を向いたの
「ん……」コクリ
視線を向けられたツバサちゃんは『コクリ』と頷いていたの
「さぁ熱い内に食ってくれ」
おじさんにそう言われて私達はたこ焼きを口に運んだの
すると……
「何これ!? すっごく美味しいの!!」
「外はカリッと中はトロっとしてて……」
「このソースも今まで食べてきた物とは比べ物にならないわ」
「美味しいです……」
「うんっ!! すっごくおいしー!!」
今まで食べていたたこ焼きとは比べられないぐらい
すっっっっっっごく美味しかったの
たこ焼きを完食した後
「そう言えばさっき言ってた『毎年お世話になってる』ってどう言う事ですか?」
私はさっきのおじさんとの会話の中で疑問に思っていた事を聞いてみると
「去年はソースで一昨年は生地だったな……」
おじさんはそう言ってツバサちゃんの方を見て
ツバサちゃんは無言で頷いたの
「一昨年のココじゃなくて海鳴市での祭りの時に
俺は今と同じようにたこ焼きを焼いていたんだ
すると一人の嬢ちゃんが俺のたこ焼きを食べた後に紙に何かを書いて渡して来てな
その紙にはたこ焼きの生地にコレを入れたら良いとかの助言が書いてあったんだ
最初は『俺のたこ焼きにケチ付けやがって』とか思ったんだが
その日の営業が終わったてから家で紙に書かれている通りに試しに作ってみたら
今まではそこらのたこ焼きと同じような感じだったんだが
その試しに作った奴は今までのより格段に美味しくなっていたんだ
そんで去年の夏にまた海鳴市の祭りでたこ焼きを焼いていたら
あの時の嬢ちゃんがやって来て俺は直ぐに礼を言ったんだ
だけど嬢ちゃんは何でもないように『たこ焼き1つ……』と言ってきたので
元より俺は今の俺のたこ焼きを食べて貰いたくて
気合を入れて
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