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とある六位の火竜<サラマンダー>
学舎の園
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な神谷。」

あっけにとられる白井と御坂。ため息をついて逃げようとする蓮を捕まえる松野。そんな様子を後目に重福は佐天に詰め寄る。

「どうしたのよ!ほら!笑いなさいよ!!」
「え、えっと……変じゃないよ?」
「えっ……」
「それくらい……その……そう!ちょうどいいチャームポイントだって!あたしは好きだな〜〜!!」
「あっ……」

明らかなその場しのぎの佐天の言葉だが、重福にはうれしい言葉だったらしく、彼女の頬が赤く染まる。それを見た蓮たちは微妙な顔で見つめる。

「えっ……?」
「罪な女ですこと。」
「へ?」
「佐天はモテるなあ、ほんと。」
「神谷。こっち見ながら言わないで。」
「えっと……えええええええええええ!!!!!」




「あの……手紙書いてもいいですか?」
「はぁ……はい」

佐天の返事に嬉しそうにアンチスキルの車両に乗り込む重福。連行される重福を乗せた車両をながめ、なにか放心したような佐天をよそに御坂が呟く。

「そういえば彼女、完璧に姿を消してたよね?」
「御坂さんも気になりますか?俺も気になってるんですけど……」
「確かに書庫の情報にはレベル2とありましたし、変ですわね。」
「書庫のデータが間違ってたとか?」
「まさか。まあ気にしても仕方ないですわ。」

御坂たちの話はそこで打ち切られる。だが、蓮としてはここで終わらせられない。隣にいて黙っている松野に聞く。

「なあ、松野。お前、なんか知ってんじゃないの?」
「……まさか。なんも知らないよ。」
「……そっか。ならいいんだ。」

答えるまでの微妙な間は気になるが無理して聞き出すわけにもいかない。なにかあれば松野の方から話てくれると信じるしかない。とりあえずは様子を見るしかない。蓮はそう結論付けた。





その次の日。佐天たち被害者の眉毛を書くのに使われたインクが1週間は絶対に落ちない特別なものだとわかり、佐天が1週間の帽子生活を余儀なくされることとなったことを聞き、自分の買ってもらったケーキを佐天に分けてあげることを蓮は決めるのであった。
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