学舎の園
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、あの佐天さん?私たちなにか注目されてませんか?」
「ん?」
佐天が辺りを見渡していると初春がそう言ってきた。言われてみれば佐天もそんな感じはした。
「あ、たぶんこの制服が珍しいんだよ。」
「ああ。そういうことですか。ってもう待ち合わせ時間ですよ!」
「ヤバッ!急ぐよ、初春!」
「あ、佐天さん足下……」
「え?きゃあっ!!」
「遅いわね〜、2人とも。」
「確かにここに集合と伝えたのですが…。まったく、お姉さまを待たせるなど……」
常盤台中学の前。御坂と白井はここで佐天と初春を待っているのだが、待ち合わせ時間になっても2人は来ない。
「どっかで迷ってるのかな?」
「すみません!遅れました〜!!」
「2人とも!遅いです……の?」
「ど、どうしたの?」
「ちょっと転んじゃって……」
御坂が探しに行こうかと考え出したとき、声が聞こえてくる。そちらを見ると初春と制服の所々が濡れている佐天が立っていた。
「わぁぁ〜、これがいいかなぁ!でもこれも捨てがたい………」
場所は移ってケーキ屋。ショーウィンドウにくっついて初春がケーキを品定めしている。
「確かに目移りするよね〜。佐天さんはもう決めてるの?」
「あたしは最初からチーズケーキって決めてましたから。」
言うほど迷わずに決めていた御坂にそう返す佐天の服装は濡れてしまった制服から常盤台の制服に変わっている。ちなみに御坂のものだ。そうして初春がケーキを選ぶのを待っていると白井の携帯がなった。
「はい、白井ですの。………はい、分かりました。」
「どうしたの?」
「風紀委員〈ジャッジメント〉の召集ですの。こんな時に……。仕方ありませんわ。行きますわよ、初春。」
「あー、私のケーキ〜!!」
「初春さん達のケーキ、テイクアウトしとくね。」
御坂の声を聞きながら初春は白井に引きずられて行った。
「じゃあとりあえず座って…って佐天さん?どうしたの?」
「すみません、ちょっとお手洗いに……」
恥ずかしがりながら言う佐天を見送り御坂は結局1人でテーブルに座ることになった。
「まったく……ついてませんわ。こんな時に召集だなんて……むぎゅっ!?」
「愚痴りながら入って来ない。」
白井が初春と一緒に支部のドアを開けると資料のような紙の束で頭を叩かれる。叩いたのは固法美緯。風紀委員〈ジャッジメント〉の先輩だ。
「なにかあったんですか、固法先輩?」
「常盤台狩りって知ってる?」
「常盤台の生徒ばかりを狙った襲撃事件のことですの?それなら知っていますが……」
白井の言葉を固法が頷いて肯定し話を続ける。
「最近さらに増えてきててね。警戒体制を敷くことにな
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