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季節の変わり目
緒方の作戦と戸惑い
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って、緒方はいつもより大きな声で笑いだす。ソファの上の体が跳ねた。そして舐めるような視線で塔矢を捉える。塔矢は不快極まりない様子で緒方を睨んだ。

「実際昔の進藤は、そんなに強かったのか?」

若干間を空けて、塔矢が嘲るような笑みを浮かべる。

「秀策並みだと言ったら、どうします?」

「秀策・・・?」

その言葉を最後に塔矢は踵を返し、玄関へと一直線に向かっていった。塔矢は嫌がらせに部屋の照明を一つ残らずつけていく。

「眩し・・・」

四方八方急に明るくなって緒方は瞬時に目を覆う。

ばたんっ。
ドアが勢いよく閉まる音がさらに緒方の神経を逆なでした。

「あの・・・やろう、ふざけやがって・・・。棋譜を並べてもらう作戦は・・・失敗したし。案外挑発には、簡単に乗る奴だと思っていたが」

目が眩んで緒方は今にも吐きそうだった。ソファから上半身を起こし、ガンガンする頭を支える。秀策並みの強さを進藤が持っていた?まさか。

「こう何人も秀策もどきが出てきたらたまったもんじゃない。いや、逆に嬉しいか」

しかしあの藤原という子、あの子がsaiに思えて仕方がない。こんなこと、馬鹿げているかもしれないが。

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