第五章 StrikerS編
第百三十一話 『ティアナとのお話(後編)』
[1/7]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
Side ティアナ・ランスター
明日なのはさんが分隊ごとに模擬戦をするというので準備を入念にしている時だった。
シホさんがあたしを部屋に招いてきた。
なにを話されるのだろうと思いながらも向かった。
「ティアナ・ランスター、入ります!」
『はーい! ちょっと待ってね?』
中からシホさんの声が聞こえてくる。
なにか中が騒がしいけど一応待っていると扉が開き、
「いらっしゃい、ティアナ。さ、立っているのもなんだから中に入って」
「わかりました」
中に入るとそこにはアルトリアさんとネロさんの姿もあった。
二人共ゆったりとしているのであたしはどうしていいかと戸惑う。
「あ、楽にしていていいわよ。そこにある椅子に座っていていいから」
シホさんはそう言いながらもお茶などを用意している。
しばらくして、
「はい、ティアナ。簡素だけど地球製の紅茶よ」
「い、いただきます…」
それで紅茶を一口。
すると、
(お、美味しい…! この味って桃子さんと同等の味がする!?)
以前、任務でいった97管理外世界『地球』のなのはさん達の実家がある翠屋で出してもらったミルクティーや紅茶と同じくらいの味で、これのどこが簡素なのだろうと思う始末である。
シホさんって魔術も武術も魔法も料理もなんでもできるしやっぱり優秀なんだわ。
一人シホさんの能力に打ちのめされている間にも、
「それじゃ、リラックスも出来ただろうし少し話をしましょうか」
「は、はい…」
「それでティアナ、早速聞くけど、あなた…なのはの訓練ではマジメには受けているけど身についていないでしょう?」
「ッ!?」
急にそこを突かれてあたしは背に汗を掻いてしまった。
「その表情だと図星のようね」
そう言ってシホさんは少し目を伏せる。
「最近のティアナの自主練を見ていて思ったことなんだけど、なのはの教導が意味を成していないと思ったのよ」
「そ、それは…」
「なにをそんなに悩んでいるの? なのはの教導はそんなに嫌…?」
「いえ、嫌ではありません。むしろこんな凡人のあたしなんかには勿体無いくらいです」
「…ティアナの悪い点1ね」
「…え?」
「その、自分には才能が無いと思い込んで卑下しちゃう姿のことよ」
「で、ですがあたしは本当に才能なんて…!」
「誰がティアナに才能がないって決めつけた…?」
それであたしは首を絞められるような気分にさせられた。
シホさんの目があまりにも真剣なものだったので。
「…あなたには才能があるわ。毎日見ている私が言うんだから確かよ…」
「…シホさんには才能があるからですか?」
「ん?」
シホさんはポカンとした顔になる。
でもあたしは続
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ