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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
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いない遠距離戦特化型の機体であるのに対して、エイストのオルトロスは背中の実体剣を主武装とする白兵戦特化型の機体。
隠れられる障害物が一切なく、しかも活動できる範囲が限られる戦場での一対一の戦い。相手との距離をつめてから真価を発揮する白兵戦特化型と、相手と距離をとってから真価を発揮する遠距離戦特化型、一体どちらが有利なのかは誰から見ても明らかだった。
「上層部のジジイ共……どうあってもハジメさんに負けてほしいみたいですね」
「でもサイクロプスを動かしたのだから、ここにいる全員がハジメさんをイレブン・ブレット少将だと認めてくれますよね」
「そうだな。それにハジメ殿ならこの程度のハンデ、なんともしないだろうさ」
ファム、フィーユ、ソルダが口々に言っていた頃、ハジメはサイクロプスのコックピットの中で複雑な顔でオルトロスを見ていた。
「なんだか変なことになったな……」
実際の機体に乗っての戦闘はこれで三度目。しかし一度目と二度目の戦闘は相手がゴーレムであったのに対して、今度は生身の人間が乗ったアンダーギアが相手だ。
ハジメが戸惑いを隠せないでいると、審判役であるコロネル大佐が拡声器を使ってこの場にいる全員に聞こえるように戦闘開始の合図をだす。
『それでは……試合、始め!』
『よっしゃあ!』
ジャキン!
コロネル大佐の合図と同時に、オルトロスが背中にある二振りの実体剣を手に取って構える。
『どうした? ビビっているのか? 安心しろよ、これは模擬戦だからな。ゲームみたいなものだと思えよ。といってもお前にとっては俺様に切り刻まれるだけのクソゲーだろうがな』
「ゲーム……?」
オルトロスから聞こえてくるエイストの言葉に、ハジメは何かに気づいたかのように顔を上げる。
(そうだ……。これは模擬戦なんだ。ゲームのマスターギアのインターネット対戦だと思えば……)
『オラァ! 行く……ぜぇ!?』
ドガァ!
サイクロプスに向かって突撃しようとしたオルトロスだったが、突然機体の右手に爆発が起こり、その衝撃で機体が地面に倒れしまう。
『ぐ……。一体何が……って! 俺様のオルトロスの右手が!?』
よろめきながらオルトロスが立ち上がると、オルトロスの右手は完全に破壊されていた。
そしてサイクロプスは、指が鉤爪となっている左手を指鉄砲の形にして人差し指をオルトロスに向けており、人差し指の先端部にはビーム銃の銃口と思われるものがあった。
サイクロプスの左手。五本の指の先端部にあるエネルギーの放出口からビームの刃を作り出して放つ武装「ギガースクロー」。近距離の射撃にも使うことができるサイクロプス唯一の格闘用武装である。
サイクロプスは
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