魔法先生ネギま!
0334話
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ダメージ自体が殆ど無いというのも影響しているのだろう。
「まだです!」
そうして今度は待ちではなく自分から俺の懐へと潜りこんでくる。
殆どノーモーションで放たれた拳を、先程のお返しとばかりに拳で外側へと弾く。同時に空いた顔面へと左掌を突きつけて視線を封じ、ネギの太股へとローキックを叩き込んだ。
「うぐっ!」
太股へのローキックというのは、回し蹴り等の派手な技に比べると非常に地味だ。だが、太股というのは身体の中でもかなり頑丈なので下手に力を入れすぎて負傷させる危険性が少なく、そのダメージは脚に直接蓄積する。
……まぁ、俺の身体能力とかを考えると蓄積云々の前に1発で十分なのだが。
「ちょっ、ネギ! 大丈夫!」
「大丈夫アル。太股への一撃だから、見た目には脚がガクガクとしてるように見えるけどダメージ自体はそれ程大きくないアル」
「そ、そうなの? 良かったぁ……」
古菲の言葉に安堵の息を吐く神楽坂。だが、俺の目の前にいるネギは古菲の言葉よりも深くダメージを受けていた。
「……ありゃ? おかしいアルね。普通なら太股への一撃であんなにダメージは受けない筈アルが」
「ちょっ、本当に大丈夫なんでしょうね!?」
そんな声を聞きながら、脚をガクガクと揺らしながらも立ち上がってくるネギへと視線を向ける。
まぁ、無理もないと言えば無理もないのだ。何しろネギはあくまでも魔法使いであって近接戦闘の訓練をしている訳ではない。中国拳法にしても古菲に教えを請うてからまだ1週間といった所だ。幼年学校、士官学校時代、シャドウミラーと長年に渡り訓練してきた俺とは経験値から言って違いすぎる。
……1週間しか中国拳法を習ってないにしてはネギの動きは大分馴染んでいるように見えるが、な。
「どうした? もう終わりか?」
脚をガクガクとさせているネギへと先程と同じ問いを放つ。
すると当然負けず嫌いのネギはキッとこちらへと視線を向けて口を開く。
「まだです!」
再び自分への魔力供給を行い、こちらへと向かって突っ込んでくるネギ。こちらの鳩尾を狙って一直線に放たれた肘を身体を半身にして回避し、放たれた肘を掴み取ってその足を刈り取った。
「うわぁっ!」
同時に、地面へと叩き付けられる寸前に衝撃を殺すようにしてふわりとネギの身体を持ち上げてダメージを最小限に抑える。
そんな戦いが何分続いたか……10分以上は確実だろう。こうして未だに俺の前に立つネギに見た目上のダメージは殆ど無い。何しろネギが攻撃をする、俺が回避しながら投げる、地面に叩き付けられる直前にネギの身体を浮かせてダメージを極力抑える、といった事を繰り返しているのだ。そして再度同じように衝撃を極力殺して地面に叩き付
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