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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter19「青き星へ」
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2人の感想を聞きルドガーの期待は更に高まる。間もなくして桃子がケーキと飲み物を持って現れる。

「はい!お待たせしました。翠屋特製ミルクティーにお待ちかねのケーキです」

「おお……!」

目の前に差し出されたモノを見てルドガーはソレに視線が釘付けになる。
そこにあったモノはケーキだ。
定番中の定番であるケーキ、イチゴショートケーキ。ルドガーも何度も口にした事があり、ケーキを思い浮かべたらこれを連想する者も多いケーキの代表作だ。しかしこのイチゴショートは彼が見た中でも別格の光沢を放っている事で、ルドガーにはこれがケーキではなく宝石にすら

「見えてきていた。そう、ここはカナンの地だ。きっとこの翠屋こそ、この世界のカナンの地!そう!俺はまたたどり着いたんだ!」

「えと…ルドガーさん?声に出てますですよ?あとカナンの地って何ですか?」

あまりのテンションにリインが声を掛けにくそうに話しかける。だがルドガーにそのリインの声は聞こえていない。それどころか、無意識にあのルドガーにとっては地獄とも言い表せるカナンの地すら例えで使ってしまっている。興奮が冷めぬルドガーはゆっくりとフォークをショートケーキに入れる。フォークがケーキに触れ、中にある生地がフォークを跳ね返すこの感触……まるでみずみずしい赤ん坊の肌に直に触れているようだ。

「こ、これは……!」

突き刺した生地をフォークで口に入れる。直後ルドガーの脳天に雷が落ちた。オリジン・ヴォルト級の激しい轟雷がだ。

「……士郎さん……桃子さん……」

「どうした、ルドガー君?」

一口だけケーキを口にしたルドガーは突然立ち上がり、士郎と桃子の方を見る。俯いている事でその表情を確認する事はできない。だが流石の士郎もルドガーのその雰囲気に緊張を覚えずにはいられなかった。無論その場にいる者全員も。

そして………


「俺を弟子にしてくださいっ!!」

「「「「「「「ええぇ!?」」」」」」」

額を床に擦りつけるルドガーに皆そう叫ばずにはいられなかった。


後日、弟子にはしてもらえなかったが、士郎と桃子から翠屋のケーキのレシピを一部預かり、六課でそのレシピを再現し、見事料理の腕をレベルアップさせる事に成功したルドガー。



彼がヴィクトル程の腕になるのも…近い?



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