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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter19「青き星へ」
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転送ポートを使い、ルドガー達は地球へと飛ぶ。転送の光が消え視界に最初に入ったのは太陽の光を反射して輝く湖と、緑豊かな自然。またそこには別荘らしき建物も立っており、差し詰め湖畔のコテージというイメージが一番似合っている。
「はい、到着です!」
「なるほど……いいトコだな地球」
リインが元気よく声を上げる。ミッドチルダで見て実際過ごしたルドガーであるが、リーゼ・マクシア以外の自然豊かな大地を見るのはやはりまだ少し驚いてしまう。
「わぁ〜」
「ここが……」
「なのはさん達の…故郷…」
自然を見慣れているとはいえ、キャロやティアナ、スバルも目の前の幻想的な光景に目を奪われている。
「そうだよ。ミッドと殆ど変わらないでしょ?」
「空は青いし……太陽も一つだし」
「山と水と自然の匂いまそっくりです!」
「キュクル〜」
「湖……綺麗です」
「うん」
ティアナとキャロ、エリオもこの景色について感想を言い、なのはがそれに答える。その会話の中ルドガーは岸部まで歩き、しゃがんで手で水の感触を確かめる。手が触れた瞬間、よく透き通る水面に映っていたルドガーの顔が波紋より消えてしまう。
「本当に綺麗な水だ。ここに生息する魚も逸品だろう……ふぅ、こういうところに来るとキジル海瀑を思いだすよ」
「そのキジル海瀑ってルドガーの世界にあるの?」
隣に来たフェイトがキジル海瀑について尋ねてくる。
「リーゼ・マクシア側にある独特な地形の瀑布で、沢山滝がある中にいくつか静かな水辺があって、よく魚も釣れるし、綺麗な貝もあって気分転換に持ってこいの場所だよ」
「へぇ……前々から思ってたんだけど、ルドガーのそう言う話しを聞いたらルドガーの世界に行ってみたくなってくるよ」
「気に入って貰えて嬉しいよ。けどいいトコなのは保証するが、あまり安全な場所は少ないぞ?」
「そうなの?」
「リーゼにもエレンにも共通して主に人が住む場所以外には魔物がはびこってて油断はできないし、キ
ジル海瀑はヤバイくらい強い魔物もいれば、岩に擬態して獲物を襲う魔物もいて、苦労したもんだ」
美しい物ほどトゲがある。まさにそれだ。特に分史世界だったとはいえ、カナンの道標の一つである『海瀑幻魔』と戦った時は、心身共に随分疲れたものだ。
「でもやっぱり行ってみたいな」
「後悔するかもだぞ?」
「フフ、大丈夫だよ。もし怖い魔物に襲われてもルドガーが守ってくれるからね……でしょ?」
「はは……信用されてるな俺は。まぁあまり変な期待はしないでくれよ?」
「もう、そこは男の子なんだから強気で言ってほしいよ」
「それは残念だったな。あいにくと俺はプレッシャーに弱い男でね」
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