第四話 「第13艦隊発進!!」
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自由惑星同盟 ある星系 ド・ヴィリエ地球教 総大主教
フェザーン制圧の目的は停戦だ。これは間違いなかろう。我々地球教に残っている手駒は同盟だけだ。しかもフェザーンという資金源を失った。停戦が実現しても戦争再開を望む者は同盟には多い。同盟の軍需産業を抱き込む事ができれば資金源にこまることは無くなる上に我々は同盟の政治家を操れる。現在ルビンスキーが軍需産業に接触を図っているがうまくいくだろう。 帝国と地球を共倒れさせるという当初の計画をすすめるには同盟の国力を増大させねばならない。
自由惑星同盟 ある星系 アドリアン・ルビンスキー
同盟の軍産複合体との密談は成功した。
帝国はいまの所、同盟とフェザーン間の商取引を停止していない。フェーザーン商人の反発を恐れているのだろう。同盟の国力を増大させると同時に帝国を弱体化させる事ができれば早期に帝国と同盟の国力は均衡するようになる。
「どうした、ドミニク。」
「意外に楽しそうね。フェーザーン自治領主の地位を追われたのに」
「人間は逆境にあっても何らかの楽しみを見出す生き物だ。問題なのは帝国と同盟のパワーバランスが崩れかけているということだ。フェーザーンを失ったのは問題ではあるが悲観の対象ではない。」
「同盟に拠点を持っても同盟と帝国のパワーバランスを維持できるのかしら?帝国の肩を持つのは難しいのではなくて?同盟が有利になったら帝国を支援しないといけないでしょう?」
「難しくはない。帝国が不利になったら同盟を弱体化させればよい。同盟軍の情報を帝国にリークするとかな。ただ表舞台に立つ人間がそれをやるとその後の行動が難しくなる。だから俺は暫くの間表舞台には立たん。おれが同盟にいることを知っているのは帝国と同盟側では地球教の幹部だけだ。」
ハイネセン 統合作戦本部ビル シトレ元帥、グリーンヒル大将
「イゼルローン要塞攻略ですか。思い切ったことをなさいますな。シトレ元帥。」
「それしかない。同盟が生き残るためにはな。フェーザーンの莫大な資本は皇帝の手にわたってしまった。それに我々はフェーザーン・イゼルローンの二正面作戦をせねばならなくなった。フェーザーンを抑えられた今、同盟が生き残るには停戦をして国力を増大させるしかない。」
「フェーザーン回廊方面の星系には大した補給基地もなく艦隊戦力もイゼルローン方面に集中しています。フェーザーンの存在が同盟の盾になっていたから可能でしたがこれからは違いますな。停戦の後、数年をおいて再度開戦した場合、帝国はイゼルローン・フェーザーン両方から同盟領に攻め込めます。」
「そう。それを防ぐためのバラトロープ要塞だ。」
「フェザーン回廊同盟領出口に隣接するバラトロープ星系に要塞を建設するプランですな。バラトロープ星系の
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