第十一話 勇者の背中
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ぜ」
「く!うあああああああああああああああああああ!!!」
エリオから放たれる高圧電流を一身に受ける力。並の人間なら黒焦げになって灰になるであろう電圧に力は耐えている。
「・・・へへ・・どうしたボウズ!!それが全力か!!?んなもんじゃ俺は倒せねえぞ!」
「うあああああああああああああああああ!!!」
さらに電圧を上げるエリオ。力に至ってはまるで近所の子供と相撲でもとっている感覚である。やがてエリオは力を使い果たし倒れこんでしまった。それを受け止める力。
「気が済んだか?」
「はなせ!!はなせ!!!」
必死に力の腕から脱出するエリオ。力はとりあえずエリオを放した。
「ボウズ」
「お前なんかに僕の気持ちが分かるか!!!僕は誰も信じない!!!」
「・・・なんか知らんが・・・分かりたくねえ・・・けどなボウズ・・・誰も信じねえで生きていくなんて・・・悲しすぎるぜ」
力はそのまま部屋から出た。その背中を見送ったエリオは。
「・・・信じて裏切られるのなんて・・・もうたくさんだ」
そしてエリオは部屋にこもり始めた。
「ノルウェール空将」
「なんだ?」
「彼本当に人間ですか?」
先ほど力がエリオから食らっていた電流は3億ボルトを超えていた。
「・・・人間だよ・・・とても優しい」
力はそのまま帰ろうとした瞬間妙な気配を感じた。その前にはエイリアンが襲来していた。
「!!!」
局員たちが次々と倒されていたところに力が立ちはだかった。
「・・・お前ら一体何者だ?この先にはガキしかいないぜ」
「我々が用があるのはその先にある『物体』だ」
「なんだと」
力はエリオのことを『物体』と呼ばれたことに腹を立てた。
「どけ小僧・・・死にたくなければな」
「それを聞いたら尚の事・・・ここを通すわけにはいかねえな!!!」
ブチ切れた力が構えた瞬間。エイリアンが襲い掛かった。力は受け流すがエイリアンはそのまま力を叩き付けた。
「ぐあは!」
「ここは身を引いたほうが良い」
エイリアンの言葉に力はニヤリと笑っていった。
「冗談じゃねえぜ・・・いい加減な大人ばかりじゃねえんだ」
管理局の目があるため力はダグテクターを装着できない。だが力は戦う決意をしている。
「・・・馬鹿な小僧だ」
エイリアンは力の身体を持ち上げるとエリオの居る部屋まで叩き付けた。
「な!なに!?」
突然の事に困惑するエリオ。そしてうなだれる力の姿があった。
「ぐっ・・あ」
あまりの衝撃で蓄積されたダメージが爆発したのだろう。そのまま力はエイリアンに持ち上げられた。そばには困惑したエリオが居た。
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