暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
IFストーリー はやて編
[9/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
組織じゃ管理局で犯罪を犯してのうのうと生きている奴を許せないでいる奴がごまんと居る。そいつらを断罪するのが俺の仕事なんだよ」
「嘘や………零治君がそんな事………」
「俺も同じ被害者なんだよ。唯一家族と呼べた人物を殺され、その殺人者はまさかのエース・オブ・エース。………おかしいだろ?何で先輩は殺されてんのに奴は英雄扱いなんだ?理不尽だろ?先輩はバルトマンを倒したんだ、倒したのにだ!!何で味方に殺されなきゃならない!!!何で奴はのうのうと生きていた!!!!だから俺はビビる奴を殺した。………一突きでな」
「零治………君?」
「だからはやて、俺はむしろお前の敵だ。お前も奴と同じ元犯罪者。理解出来る?何が!!!なあはやて、お前は何でのうのうと生きている?幸せそうに家族に囲まれて、楽しそうに………何でそんな風にいられる?何でそんなに明るくいられる?何で突き放しても優しくする………何で俺を見捨てない!!!!」
「零治君………」

零治は自分の今まで押さえ込んでいた感情をぶつけるようにはやてにぶちまけた。
ネジが外れ、全てが崩れるように既に零治の目は普通じゃ無かった。

だが、そんな零治にはやては漆黒の鎧ごと包み込むように優しく抱きしめた。

「零治君。私はね自分の罪を忘れた事はあらへんよ………犯した罪が死ぬことで償われるのなら私は喜んで死ぬよ。それほど、夜天の書は色んな人を苦しめて来た。せやけどそれはただの逃げなんよ。死んで誰が喜ぶんや?死んだ人が帰ってくるんか?違うんや………だから私は巻き込んだ人が報われるような平和な世界にしたい。私のあの家族だけじゃなく、苦しんだ人も今苦しんでいる人も………その中に零治君も含まれてるんやで」
「俺も………だと?」
「そうや。この世の中、理不尽な事なんて一杯ある。言い出したらキリが無い。せやけど精一杯生きてる人ややり直そうとした人もいる。零治君、零治君はそんな精一杯生きてる人達ややり直そうとした人達も苦しめてきたんやで?」
「やり直す………だと?やり直すなんて選択肢は………」
「だからって殺して何になるんや?残るのは虚しさだけやろ?」

そう言われ、零治は何も返せなかった。

「確かに懲りないで同じことを繰り返す腐った人は多く居る。だからこそ私は変えたいんや。今の管理局を。腐ってしまった仕組みに、新たにやり直す人に希望が持てるような素晴らしい組織に」

そんなはやての優しさ。そして強さに零治の大きく空いた心に暖かい何かが包み込んだ様な感覚を感じた。

「そんなの夢物語だ………」
「そやなぁ………いつになるか分からへん。せやけどもう決めたんや。それに私は1人じゃ無いから………」

決して目をそらさずに零治の目を真っ直ぐ見て言うはやて。













[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ