IFストーリー はやて編
[5/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
『マスター………』
最初こそ、ウォーレンを殺した男はバルトマン・ゲーハルトだと思っていた零治は『黒の亡霊』と恐れられる程の最強の傭兵魔導師として名を馳せるほど強くなっていた。
そして事件が終息してから4年、とある組織の人物が零治に声をかけてきた。
「ウォーレン・アレストを殺したのはバルトマン・ゲーハルトじゃない」
耳を疑う話であったが、その組織が見せたサーチャーの映像にはウォーレン・アレストに止めを刺すエース・オブ・エースの姿が写っていた。
「!!!!」
「さて、そこで提案があるのだが、この男を殺したくないか?」
「何だと………?」
「私達の組織に協力してくれればこの男を殺させる手助けをしてあげよう。いくら君の転移能力があっても足は残る。だが我々もフォローがあれば完全犯罪と出来る。ただし条件がある」
「………だがその見返り奴として奴以外の奴も始末してほしいって事か?」
「鋭いな………まあその通りだ。君はこの管理局のシステムを許せるか?犯罪を犯した者でも高ランク魔導師であれば管理局に奉仕すればその罪を免除、あるいは軽く出来る管理局のやり方を」
「………」
「………我々の組織は理不尽な管理局の現状に嘆いて出来た組織だ。皆、君のように大事な人を失いながらもその当事者がのうのうと管理局で働いている現状に許せないでいる。………一緒に今の管理局を変える気は無いか黒の亡霊?」
手を差し出す男。
「………俺は先輩の仇を取れればそれでいい。………良いだろう、協力してやる」
こうして零治は組織に入った。
それが2ヶ月前の話である。
「………」
そしてその後、約束通り零治は仇を取った。
それも呆気なく。
「はは………」
スッキリするとも思ってない、ウォーレンが報われるとも思っていない。
ただ、ウォーレンを失った空虚さを少しでも満たせると思っていた零治だった。
が………
「ははははははははははははははははは!!!」
むしろ満たされる事はなく、生きる目的でもあった仇討ちを達成したため、より空虚さが零治を襲った。
「俺にはもう何もない………」
ここに、連続殺人鬼『ファントム』が誕生した瞬間だった。
「………」
気がついたら零治は大きな木がある高台へと来ていた。
『マスター………』
ファントムとして組織の駒となった零治は次第に感情が死んでいった。
何が起きても動じず、動かず。人との関わりを捨て、依頼以外は死んでいる様にその場に居る。
唯一の繋がりであるシャイデ・ミナートとも連絡を取らない始末。
心配して様子を見にくるが、転移して逃げ、一度も会うこと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ