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銀色の魔法少女
第十九話 人造兵器・アリシア
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「そう、彼女は既に死んでいたのだよ」

 遼の言葉がその場に響く。

 しかし、それを理解できるのは管理局員であるクロノと事件に深く関わっているフェイトとアルフだけ。

 つまり、なのはとユーノは全く分からなかったが、初めて見る死体に驚きを隠せないでいた。

「……テスタロッサという苗字を聞いた時から、彼女が関わっているとは思ってはいたが」

 ここで気がつく。

 プレシアを知っているのはフェイトたちだけであって、もし、クロノまでが知らなかったらとてつもなく説明が面倒だったのでは!? と遼は思った。

『死後だいたい二、三週間、ちょうどジュエルシードがばらまかれた頃だ』

 みんなの動揺を他所に、向こうのクロノは淡々と状況を説明する。

「え、そんな、私、ちゃんと、母さんと話たし、会ったよ」

 震えでうまく言葉を出せないフェイトに、更なる事実が突きつけられる。

「そう、つまりは今まで彼女に成り代わっていた人物がいたことになるな」

 ここでクロノとユーノは気がつく。

 プレシアを殺し、フェイトとアルフを操っていたのは誰かに。



「そうじゃろう、レイ・テスタロッサ、いや、それとも偽プレシアと呼べば良いか?」


「レ、イ…………」

 フェイトは驚き、彼を見る。

 その瞳には信じられないといった思いが感じられる。

「……まさか、こんな風にバレるとは思ってなかったよ」

 レイは諦めたように、アルフに向き直る。

「アルフだね、全部バラしたの、確かに殺したと思ってたけど、やっぱり物語の強制力ってやつなのかな」

「じゃあ、アルフが、いなくなったの、も」

「そう、僕がやった、ちょうど変身を解いてアレの調整をしていたところを見られちゃってね」

『アレ、とは彼女のことかな?』

 画面がまた切り替わる。

「え」「うそ!?」「そんな!?」「まさか!」「…………(うわぁ、やっぱりあった)」
 今度はレイとアルフ以外の全員が驚いた。

 そこには、幼い全裸のフェイトが液体で満たされたガラスの中に浮いていたからだ。

『彼女の名前はアリシア・テスタロッサ、プレシアの実の娘であり、フェイトのオリジナル体だ』

「……彼女が最後に研究していたのは使い魔を超える人工魔道士の生成だった」

 クロノがそう呟く。

『彼女ね、昔事故で娘さんを亡くされてるの、その子の名前がアリシア、フェイトっていうのは当時のプロジェクトにつけられた開発コードなの』

 エイミーがそれを引継ぎ、説明する。

『そう、フェイトが生み出されたのはアリシアの代わりとなるため、しかし、それも失敗し、今度はジュエルシードを集め、アルハザ
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