第十九話 人造兵器・アリシア
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ードに行こうとした、けれど、レイが関わったことで事態が急変した』
向こうのクロノが詳しい資料を映し出す。
『レイはアリシアとジュエルシードを利用して最強の兵器を造り出そうとしたのさ、ジュエルシードをその身に宿し、無限に活動できる人造兵器、たとえ大砲をくらっても動き続け、その腕で山も砕く』
『その兵器の名はアリシア、人の形をした、人ならざる者だ』
ここで、フェイトの精神が限界を迎えた。
母親の死、レイの裏切り、アリシア、そして自分の出生の秘密、はフェイトには耐え難いものだった。
「フェイト!?」
アルフがフェイトを抱きとめるが、その瞳には光がない。
「無理もないが、今は治療する時間も惜しい、……ユーノ、彼女をアースラに送ってやれ、アルフはここに」
何か言いたそうにしていたアルフだったが、それが最善だと分かっていたため、大人しくフェイトをユーノに託す。
ユーノが消えると、向こうのクロノが再び話し出す。
『マスターとアルフの情報からだいたいの察しはついていたが、まさかこんなものを造るなんて、とてもじゃないが正気の沙汰じゃ――』
「それが?」
向こうのクロノの言葉を遮り、レイが話しかける。
「確かに僕、いや、俺の計画がバレはしたが、結局それだけだ、貴様らには俺とアリシアを止めることはできない」
「それはどういうことだ!」
クロノが叫ぶ。
アリシアが発見されたこの状況で、彼がどうやって逆転するか想像できなかったからだ。
「ほぉ、この戦力差を覆す術を、主は持ち合わせおるのか?」
「だから、そうだと言ってるだろ、魔法を使う限り、あんたらは俺には勝てない」
「じゃあ、試してやろうか!」
クロノが目にも止まらぬ速さで魔力光弾を放つ。
それはレイにも防げる速度ではなかった。
「な!?」「嘘!?……」
なのはとユーノが驚くのも無理はなかった。
レイの額にそれが当たったかと思うと、瞬く間に消えてしまった。
「あれはレイのレアスキルさ! レイが触ると、魔力が全部吸い取られちまうんだ!」
アルフが叫ぶ。
「なるほど、確かに、魔法では勝てないとは、事実のようじゃな」
焦るクロノたちとは異なり、遼は至って冷静だった。
こういう時のシュミレーションはクリムと嫌というほどやってきたからだ。
それはAMF対策だったが、この状況にはちょうど良かった。
「レイの相手は我がする、主らは……、アジトにあるアリシアの確保を」
「いや、その必要はない」
遼の言葉を遮り、レイは魔法陣を展開する。
「おいで、アリシア」
レイの目の前に、あのカプセ
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