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真剣で武神の姉に恋しなさい!
力とは
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三大はなんとも複雑な表情をしていた。



 海に着いた千李たちは皆水着に着替えると次々に海に入っていった。本来、夏の湘南は多くの海水浴客で賑わうのが常だが、今回千李たちが着ているのは地元民しかしらない、いわば穴場スポットというところに来ていた。

 千李たち以外の海水浴客の姿はなくまさに貸切といった感じだ。

 その中で皆思い思いの遊びをして海を満喫していた。

 ビーチボールで遊んだり、どちらが先に沖まで出られるか競ったりなど子供らしい遊びをして皆ひと夏の思い出を作っていった。

 ひとしきり遊んだ後に千李に言い知れぬ不安がよぎった。

 ――――何?この嫌な感じ。

 千李はあたりを見回す。皆は遊び疲れた者もいればまだ遊んでいるものもいる。

 しかし一人足りない。何度見回してみても確実に1人いない。

「マキ?」

 千李はいない人物の名前を口にする。

 そう、マキがいないのだ。なんど周りを見てもマキだけがいない。

 千李の様子に他の子達もあたりを見回す。

「あ!!」

 そして1人の子が声を上げる。千李もその方向を見ると波と波の間に微かにマキとの頭が見えた。手をバタバタとさせ、もがいているようだ。そう、マキはおぼれていたのだ。

「マキ!!!!!」

 千李は急いで海に飛び込み助けに行こうとするがそこで止まった。

 ――――今から泳いでもマキにたどり着く前にマキの体力がなくなっておぼれる。

 頭によぎるのは最悪の光景だった。

 ――――クソッ!!一体どうすれば!?

 考えている間にもマキは確実に体力を消耗していた。先ほどよりも動きが弱くなっている。

 だがその瞬間千李の脳裏に浮かぶものが合った。それは、

「……封印の解放……」

 千李は小さく呟いた。

 ここに来てから一年が過ぎた時に言われた仲間を作れということ。そして封印式によって封じられた千李の力。

 ――――友達、仲間。封印式。力。

「そういうことか……」

 千李の頭の中で全てが直結された。

「この力を発動させるには……仲間を、友達を守るっていう覚悟が必要だったのね」

 導き出された答えに千李は拳を握り締めると子供たちに告げた。

「みんなは三大ばあちゃんを連れてきて。ここは私が何とかするから」

「でも!!」

「いいから!早く行け!!」

 怒気を孕んだ声に子供達は一瞬すくみ上がるが少しすると、意を決したように皆極楽院のほうに駆けて行った。

 皆が行ったのを確認すると千李はマキのいる方を見据える。マキも既に限界に近かった。先ほどから浮き上がるペースが鈍くなっている。

「待っててマキ。今助けるから!」

 そう
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