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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-30捜索と帰郷
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う。
「村の中に、魔物がいるなんて聞いてはね。ふつうは、驚くわよね。」
「う、うん!そうなの!……あの。トルネコおばちゃんも、驚いた?」
「それは、まあねえ。今まで、聞いたことがなかったから。でも、悪いスライムじゃないっていうなら、大丈夫よ。ホイミンちゃんも安心して、おふたりの見る目を、信じましょう。」
「……うん!そうだね!」
「アリーナやら嬢ちゃんみてえに、気配でそこまでわかるわけじゃねえからな。あんま、信じられてもな」
「気配なんかわからなくても、わかることはあるわよ。大丈夫よ。」
「……魔物も。ひどいことする子ばっかりじゃ、ないのよね」
ぽつりと呟く少女を、ミネアが心配そうに見やる。
「ユウ」
「大丈夫。わかってたから。ほんとにいるって、わかったから。」
少女の言葉に、クリフトが閃いたように声を上げる。
「……そうですわ!この世に生まれ落ちたその時には、誰もが光に包まれていると言います。魔物もきっと、同じなのですね」
「光?……ミネアも、そんなことを言ってたけど。光って、なんのこと?」
「光というのは、その者の、明るい心、正しい心、未来への希望や可能性を指したり。そういった者に与えられる、神の加護のことを言ったりしますね。そして、先程言ったのは、神の教えですわ。これまでは、魔物もそうだとは、考えたことがありませんでしたが。教えでは、人の子のことに限った言葉は、ひとつもありませんでした。きっと、そうなのですわ」
クリフトの説明を聞いていたホイミンの、表情が明るくなる。
「……そっか!そうだね!ありがとう、クリフトさん!」
「何か、感じることがおありだったのですね。それは、良かったですわ」
少女は逆に、考え込んだ様子で、問うとも無く呟く。
「そうなの。光、を、なくしちゃう子が、いるのね。……どうして、光は、なくなっちゃうのかな」
少女の呟きにクリフトもまた考え、考えつく可能性を口にする。
「……
何
(
な
)
故
(
ぜ
)
でしょう。より強い闇に、
囚
(
とら
)
われてしまうのか。深い絶望に、打ち
拉
(
ひし
)
がれるのか。或いは、失ったのでは無く、見失うだけかも知れませんね」
「……そう」
沈んだ空気を打ち払うように、トルネコが明るい声を出す。
「さあ、さあ!戦士さまを捜すんだから、のんびりはしていられないわ!マーニャさんたちがお墓参りに行くなら、あたしたちは宿屋さんにでも、お話を聞きに行きましょう。ご本人でなくても、お会いしたという方が、立ち寄っているかもしれないし。」
「そうですね。では、また後で」
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