暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-30捜索と帰郷
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を包む屈強な戦士を想像し、微妙な顔になるマーニャ。

「そうかい。そんな人なら、来てれば噂になりそうなもんだね。やっぱり、知らないねえ。」
「そう……」

 目に見えて落ち込むホイミンを、女性たちが慰める。

「モンバーバラだけでなく、ここにもいらしていないと言うことは、まだ南側には来られていない可能性が高いということですわ。範囲が絞れて、捜しやすくなりますわね」
「そうよ。船でいらしたということだから、まずは港に着かれたはずだし。これからこちらに来られるとしても、あたしたちのことを、座長さんとこの村の方たちが、もう知ってるわけだから。きっと、会えるわ。」
「初めての大陸であれば、キメラの翼で行き違うということも、無かろうしの。大丈夫じゃて」
「ライアンさんも、きっと、運命の人だから。きっと、会える」

 口々に励まされ、ホイミンが気を取り直す。

「うん。そうだね。ありがとう、みんな!」

 村の女性も、言葉をかける。

「お嬢ちゃんの、大事な人なのかい?あたしも、気を付けておくから。」
「うん、ありがとう!」

 ホイミンの返事に頷き返し、女性がマーニャとミネアに向き直る。

「それじゃあ、あたしはもう行くけど。マーニャくんにミネアくん、あんまり無茶ばっかりするんじゃないよ。仇討(かたきう)ちって言ったって、命あっての物種(ものだね)だからね。」
「わかってるよ。むざむざ死にに行きゃしねえ」
「ありがとうございます。気を付けます」

 女性は立ち去り、アリーナが口を開く。

「ライアン殿は、ここにもいないか。次は、ハバリアだったか?」
「そうですね。その前に、少しだけ、父の墓を参ってきてもいいですか?長くはかかりませんから」
「うむ。故郷に来ておいて、素通りという訳にもいくまい。行ってくるが良かろう」
「事情通の爺さんやら、スライムやら居るしな。ついでに話も、聞いてくらあ」
「えっ!ス、スライム!?」

 マーニャの発言に、ホイミンが動揺する。

「なんだ?今さら、スライムが怖えのか?」
「ち、ちがうよ!……なんで、スライム?」
「今も居るかはわかりませんが。前に来たときに、私たちの家にスライムが隠れていまして。悪いスライムではないというので、そのままにしておいたのです。そのときは情報もくれましたし、まだ居れば、なにか聞けるかもしれません」
「そうか。やはり、そんな魔物もいるのだな」
「ア、アリーナさん!?」

 ホイミンの声が、上擦(うわず)る。

「他意は無い。気にするな、ホイミン」
「う、うん!」

 まだ動揺の治まらないホイミンに、少女が心配そうな顔をする。

「ホイミン?大丈夫?」
「う、うん!大丈夫!」

 トルネコが頷きつつ、気遣って言
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ