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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-30捜索と帰郷
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ねえ。座長も、変わりなさそうだな」
「ああ。マーニャがいなくなって、一時はどうなることかと思ったが。今は、パノンのおかげで持ち直してね。」
「パノン?新しい奴か。男か?」
「ああ。といっても
演
(
や
)
るのは歌や踊りではなくて、お笑いでね。そうだ、紹介しておこう。パノン!」
座長に呼ばれ、続き部屋の奥の
間
(
ま
)
から、人の良さそうな、だが平凡な顔の男があらわれる。
「座長さん。ご用ですか?」
「ああ。マーニャが顔を出してくれてね。紹介しておこうと思って。」
「マーニャさんというと、私が来る少し前に、ここでスターだったという、踊り手さんですね?あなたがそうですか。お会いできて、光栄です!お笑い芸人の、パノンと申します。以後、お見知りおきを!」
「おう。オレも元々いなかった人間だから、いなくなったところでどうにかなるとも思ってなかったが。盛り上げてくれてるってんなら、気も楽になるってもんだ」
「畑が違いますし、穴を埋めるとはいきませんが。お蔭様で、なんとかやらせてもらってます。ところで、私だけマーニャさんにお会いしたと知れたら、踊り娘のみなさんに怒られそうですね!折角ですから、お呼びしてきましょうか?」
パノンの善意の提案に、渋い顔になるマーニャ。
「……いや。遠慮しとくわ」
マーニャの表情の変化を正確に読み取り、すぐに撤回するパノン。
「そうですか。そうですね、大変な騒ぎに、なりそうですね。」
パノンの対応に気を取り直し、話を変えるマーニャ。
「しかし、オレのときもそうだが。相変わらず、座長は使えるもんはなんでも使うな。女で
保
(
も
)
ってる舞台に男放り込んだり、歌と踊りで鳴らしてるとこに、お笑い持ち出したりよ」
「上質な娯楽を客に提供するのが、私の仕事だからね。妙なこだわりで、良いものをむざむざ見逃すことはないよ。奇を
衒
(
てら
)
って、使えないもので舞台を
汚
(
よご
)
すようなことは、しないしね。」
「ああ、そういや。あれ、どうなった?」
「相変わらずだね。いい加減諦めるなり、芸を磨くなり、してくれればいいんだが。」
「そうか。意外と化けるとか、んな都合のいい話は、なかったか」
「兄さん。そろそろ、本題に」
「あー、そうだな」
話の変わり目を察したパノンが、辞去を告げる。
「では、私はこれで。今夜も私のステージがあるので、よかったら観にきてくださいね!」
「あー、折角だが。コブ付きなんでな」
「それなら。パノンが来てから、また客層が変わってね。早い時間なら、親子連れも来ているくらいだから。問題ないよ。」
「そんなら、暇ができたら行ってもいいか。今夜は無理だろうが」
「なにか事情がおありなんですね。では、機会があればということで。」
「おう。そのうちな」
パノンは
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