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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-29漂流少女
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近くを歩く少女と言葉を交わす。
「ホイミンも、旅をしてたなら。戦いも、できるの?」
「うーん。近くに寄ってきた魔物を、なぐったりは、してたけど。力は弱いし、無理してもライアンさんの邪魔になるだけだから。ほとんどよけて、ライアンさんのケガを、治してあげてたの。ライアンさんは戦士さまで、魔法は全然使えないから。」
「そうなの。薬草だけだと、治るのに、少し時間がかかるものね。それなら、役に立ってたね」
「うん!ほんとは、ライアンさんひとりのほうが、楽だったのかもしれないけど。でも、ライアンさんは、ありがとうって、言ってくれるんだ!ユウちゃんは、魔法も使えるのに、戦士さまみたいに剣も使えるんだね。すごいね!」
「ううん。わたしは、もっと、強くならないといけないの。」
「ユウちゃんは、勇者さまだもんね。勇者さまも、大変なんだね。ぼくも強くなれるなら、ずっと、ライアンさんと、旅をしたかったけど。旅をして、魔物を倒しても、ぼくはあんまり強くなれなかったんだ。だけど、勇者さまも、大変なんだから。強くなれるからって、うらやましいなんて、言ったらいけないんだよね。」
ホイミンの話を聞いていた少女が、引っ掛かった言葉を、聞き返す。
「勇者が……わたしが、大変?」
「うん。魔物に、狙われてるし。世界を救えって、言われるし。ふつうの子供は、遊んだり、勉強したりしてて、いいのに。勇者さまはまだ子供なのに、大人よりもいろんなことをしろって言われて、大変なんだって。ライアンさんが、言ってた。」
「ライアンさん、が」
まだ、会ってもいない、人が。
「だから、勇者でなくてもできることは、周りの大人がしないといけないんだって。でも、誰もいないかもしれないから。だから、探して、近くにいて、守るんだって。言ってた」
「……魔物に、狙われてるから。近くにいたら、危ないのに。」
「うーん。そうかもしれないけど。でも、ライアンさんはそうしたいんだって。そう、言ってた」
「そう、したい……。……ホイミンは、ライアンさんが、心配じゃ、ないの?」
恐らく、ホイミンにとって大事な、その人が。
「うーん。それは、心配だけど。」
「なら」
「でも。ぼくが弱いのに、旅をしたいと思ったみたいに。ライアンさんも、危なくても、勇者さまを守りたいって、思ったと思うから。ライアンさんのしたいことなら、応援したい」
「……」
「すごく、心配だけど。でも、ライアンさんは、強いし。」
「……強くても。死んじゃうことは、あるのに。」
運命のことも、その人はまだ、知らないのに。
ホイミンも、知らなかったのに。
「うん。でも、それは、勇者さまといなくても、同じだから。」
「……」
「ライアンさんは、戦士さまだから。戦うのが、お仕事だから。だか
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