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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-29漂流少女
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アンさん。バトランドの、戦士さま。」
「あらまあ。こんな偶然って、あるのね。それとも、これも運命(うんめい)というやつかしら。」
「偶然?なんのこと?」
「わたしたちも、ライアンさんを、探してるの。」
「えっ!?ライアンさんを、知ってるの!?」

 驚愕に目を見開くホイミンを、トルネコが宥める。

「まあまあ。あたしたちだけで話しても、仕方がないし。そうと決まれば、みなさんを呼んで、一緒にお話ししましょう。」



 金髪の少女、ホイミンを囲み、仲間たちが船室に集まる。

「えっと、ぼく、ホイミン!勇者さまを探してるライアンさんと一緒に、旅をしてたんだけど。海に落ちて、ライアンさんとはぐれちゃって。心配してると思うから、大丈夫だよって、言いに行きたいの。みんなも、ライアンさんを探してるって言ってたけど、どうして?」

 ホイミンの問いに、少女が答える。

「わたしは、ユウ。ライアンさんが探してるのは、わたしなの。ライアンさんは、きっと、わたしたちの、運命の仲間だから。この国は……危ないから。ライアンさんが強くても、ひとりじゃきっと、危ないから。追いかけてきたの」
「えっ。君は……ユウちゃんは、勇者さまなの?」
「そうみたい」
「そうなんだ!なら、やっぱり早く、ライアンさんを探さなきゃ!」

 表情を少し明るくするホイミンに、今度は少女が問う。

「……ライアンさんは、どうして、わたしを……勇者を、探してるの?」

 記憶をたどり、仲間の言葉を思い返して、答えるホイミン。

「えっとね。守りたいって言ってた」

 身を固くして返答を待っていた少女は、返された答えの意味を測りかね、さらに問う。

「……守る……?ライアンさんは、わたしを、知らないのに?わたしが……勇者が、世界を、救うのに?」

 さらに記憶をたどり、簡潔に、言われたままの内容を、答えるホイミン。

「うん。勇者さまは、まだ子供だから。魔物たちに狙われてるから、守るんだって。世界も、守りたいんだって。」
「そう、……なの。ホイミン、は、どうして、ライアンさんと、旅をしているの?」

 戸惑いながらも、これ以上はホイミンに問うことでは無いと、質問を変える少女。

 ホイミンが、考えながら答える。

「ぼくは……ぼくの旅の目的が、あったんだけど。それはもう済んだから、いいの。だから、ぼくは大丈夫だよって言って、ライアンさんが、勇者さまと……ユウちゃんたちと、旅に出るのを、見送りたいの。だから、ライアンさんに、会えるまで。一緒に、連れていってください!お願いします!」
「うん。ずっと一緒には、危ないからだめだけど。一緒に、探そうね。」

 少女たちの話がひと段落ついたところで、マーニャが口を開く。

「馬車
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