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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-28秘境の村
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まったく聞いてもらえないのでは、寂しいですわね。」
「そうなのよ!そりゃあ像が歩くだなんて、あたしだって自分で見てなけりゃ、信じられなかったろうけど。でも、だからってねえ。」

(やっぱり、像かな)

「そうですわよねえ。夫婦の会話は、大事ですものね。」
「そうよね!そう思うわよね!まったく、うちの人ったら!」


「いらっしゃい!空飛ぶ乗り物は、いらんかな?」
「空飛ぶ、乗り物?んなもんがあるなら、そりゃ、欲しいがな」
「おい、兄さん。簡単に言うなよ。あるとしても安くはないだろうし、そもそもそんなものがあるとは、聞いたこともない」
「別に買うっつったわけじゃねえだろ。馬鹿高えもんやら偽物やら、売りつけられるような間抜けじゃねえよ。で、ものはなんだ?高えのか?」
「と、言いたいところだが、実はまだ、完成してないんだ。」
「なんだ。やっぱ、()()(たぐ)いか」
「詐欺じゃない!あとは、空気より軽いガスがあれば、飛べるはずなんだ!」
「実際、()えんだろ?なら、詐欺も同然じゃねえか」
「く、くそー!空気より、軽いガスさえ、あれば!間違いなく、空を飛べるはずなのに!」
「無えもん当てにするほど、無駄なことも無えな」
「まったく当てがないわけじゃない!古い書物によると、空飛ぶ乗り物の(みなもと)は、硬い(つぼ)に入っていたとか……。」
「なんだ。思い付きだけってわけでも、ねえのか」
「……と、村のシスターが言っていた!」
「自分で調べたんじゃねえのかよ」
「その壺の、手掛かりはないのですか?」
「……一説によれば、地獄の帝王が、奪って行ったとか。」
「地獄の帝王、ねえ。どこにいるかも、実際いるかもわからねえし。どうしようもねえな」
「そう言わないで!旅をするなら、見つけることも、あるかもしれないだろう!見つけたら、持ってきてくれよ!頼むから!」
「んな、都合のいい話があるかよ」
「保証はなくとも、万一でも手に(はい)れば、役には立つでしょうから。気にしておきましょう」
「おお!ありがとう!期待してるよ!」


「この島には、魔物たちのお城があるそうです。しかし、それを確かめに行った人は、誰ひとり戻ってきません……。」
「魔物のお城、ですか。もしも本当に、そんなものがあるなら」
「うむ。彼奴(きゃつ)も、()るやも知れぬな」
「ああ!行ってみるべきだろうな!」
「王子。殴り込みに行くという訳には、参りませんぞ。行くならば、まずは潜入して、情報を引き出すことを考えねば」
「わかっている!だが、引き出したあとは、倒すことになるだろう!」
「まあ、そういうことになりましょうが。呉々(くれぐれ)も、早まった真似をなさるではありませんぞ」
「何にしても、キングレオのことが終
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