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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-28秘境の村
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変わった形の武器だから、どうかと思ったけれど。ふたりがそう言うなら、大丈夫ですわね。」
「これを買うなら、(はがね)(つるぎ)は、売るの?」
「そうねえ。ふつうなら、下取りに出して資金にするところだけれど。大事な、剣なのよね?」

 また、少し考える少女。

「……そうだけど。大事なのは、(もの)じゃ、ないから。旅に必要なことなら、大丈夫。ミネアに買ってもらった物は、ほかにも、あるから。これは、売る。」
「そうねえ。魔法の効果があるものとか、金の髪飾りみたいにおしゃれなものなら、とっておく意味もあるけれど。鋼の剣は、本当にふつうの武器だものね。ユウちゃんがそれでいいなら、ゆくゆくはそうしましょうか。」
「すぐ、売らないの?」
「ドラゴンキラーは、ふつうの剣と違って、腕に()めて使う武器だから。実際に戦ってみて、すぐに慣れるかわからないし。しばらくはとっておいて、様子を見ましょう。それで、やっぱりとっておきたくなったら、そうすればいいものね。」
「うん。わかった」
「それじゃ、剣と盾はきちんと調整してもらうとして。あとは……魔法(まほう)法衣(ほうい)があるわね。魔法の力で、下手な鎧よりも守備力があるし、攻撃魔法のダメージを軽減できる、なかなかいいものですのよ。ミネアさんやクリフトさんに、よさそうね。おふたりとも、どうかしら?」

 トルネコに声をかけられ、クリフトとミネアが応じる。

「身軽になるのに、守備力は高くなるのですか?それは、助かりますわ」
「これから戦うことになるかもしれない敵は、強力な魔法を使いますから。魔法の備えができるのは、いいですね」
「それなら、これも買いましょう。おふたりとも、試着してみてくださいな。」
「しかし、トルネコさん。ドラゴンキラーとドラゴンシールドに加えて、これも、となると」

 一行の予算を考え、躊躇うミネアに、トルネコが請け合う。

「大丈夫ですわ。少し、あたしの(ふところ)から持ち出すことには、なりますけれど。戦利品の中から、少しずつ返していただきますし、戦力が充実すれば、戦って稼ぐにも効率がよくなりますから。これは、投資(とうし)ですわ。なにより、命には代えられませんもの。」

 一瞬で考えを巡らし、同じ結論に達して、ミネアが頷く。

「……そうですね。すみません、トルネコさん」
「いいんですのよ。言ったでしょう、投資だって。あたしにも、利益になることなんですから。」
「ありがとうございます、トルネコさん。その()()があったと思って頂けるよう、私も頑張りますわ」
「まあまあ。頼もしいですわね。さ、早く着てみてくださいな。ミントスほどではないですけれど、少しはデザインも選べるようですし。」
「はい」

 促され、クリフトとミネア
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