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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-28秘境の村
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鎧も装備できるようにならないと、いけないし。ためしてみる」

 防具屋の主人の補助で、ドラゴンメイルを身に付ける少女を眺めやり、ブライがぼやく。

「ユウちゃんが、あれを着るのかの。あまり、可愛くないのう」
「ブライさん。お気持ちは、とってもよくわかりますけれど。ユウちゃんの安全には、代えられませんわ。」
「いつまでも、毛皮(けがわ)のコートでは心許(こころもと)ないですからね。(きん)髪飾(かみかざ)りのような、ちょうど良いものがあればよかったのですが」
「まあ、うまく動けるとも、限りませんし。正直なところ、まだ少し早いかとも、思いますのよ。」


 ドラゴンメイルを身に(まと)い、ドラゴンシールドとドラゴンキラーを構えた少女が、身体(からだ)を動かし、剣を振る。

「ううむ。やはり、どうにも(いか)めしいのう。ユウちゃんならばどんな格好でも、愛らしいことには変わりないとはいえ」
「あの毛皮のコートは、デザインもお洒落で、よくお似合いでしたものね。仕方の無いこととはいえ、残念ですわ」
「これはこれで、凛々(りり)しくはあるのじゃがの。やはり、あの可愛らしさと比ぶればのう」

 ブライがまたぼやき、クリフトも同意する。

「似合う似合わねえは置いといて。嬢ちゃんには、でけえんじゃねえかと思ったが。着れば、着れるもんなんだな」
「ある程度、調整はできますからね。それでも、ぎりぎりではあるでしょうし、買うなら、もっと細かく合わせないといけませんけれど。ユウちゃん、どうかしら?」

 少女の動きを見ていたアリーナが、返答に迷う少女よりも先に、呟く。

「少し、動きが鈍いようだな」

 アリーナの指摘を受け、少女も答える。

「……うん。動けなくは、ないけど。少し、動きにくいみたい」
「あら、そう。やっぱり、まだ早かったかしらね。」
「……頑張れば、動ける」

 少し考えて再び答えた少女に、アリーナも言葉を重ねる。

「身体が追い付いていないのに、無理をすることは無い。今朝の鍛練と同じで、無駄に負担をかけるだけだ。焦らなくても、もう少し成長すれば、無理なく使えるようになるだろう」

 ブライから聞いていた今朝の出来事を思い返し、トルネコがアリーナに同意する。

「そうですわね。それなら今回は、鎧はやめておきましょう。鎧を脱いで、剣と盾だけで、試してみましょうか。」


 鎧を外し、改めて剣と盾を構え、再び剣を振る。
 鎧の重さから解放された少女は、今度は鋭い動きを見せる。

「ユウちゃん。今度は、どう?」
「うん。いいみたい」
「アリーナさんから見ても、大丈夫かしら?」
「そうだな。武器を替える前と、遜色(そんしょく)()く動けているようだ」
「そうですの。少し
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