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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-28秘境の村
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私も、慣れておりますから。お役に立てたなら、良かったですわ」
「そうですか……。クリフトさんも……」
「ええ……」

 暫し、目で会話し、共感し合う苦労人ふたり。

 トルネコが、話を戻す。

「お話は、終わったのね。上陸は、どうしましょうかしら?」

 苦労人らしく、一瞬で現実に復帰したミネアが答える。

「洞窟を探検するような時間は、ありませんが。村なら、寄ってみたほうがいいかもしれませんね」
「そうじゃの。何か良い物や、情報があるやも知れぬし。細かく見る程の時間は無くとも、寄ってさえおけば、後でルーラで戻って来られるからの」

 ご意見番ブライの賛同も得て、他の仲間からも異論は無く、方針が決定する。

「それなら、船を寄せてみますわね。村があるようなら、上陸しましょう。」



 大陸を囲む岩山が唯一切れている川沿いに船を進め、村を発見する。

「本当に、村だな。こんな辺鄙(へんぴ)な場所に住むとか、気が知れねえな」
「知られていない場所だからな。これでいて何か、利点があるのかも知れない」
「おお。本当に、王子様みてえじゃねえか」
「みたいなものだからな」
「それはもういいですから」
「村の中を流れる川を、船で移動するようになっているのですね。自然に溶け込んで暮らしておられるようで、風情(ふぜい)がありますわ」
「ものは()(よう)だな。オレなんかにゃ、面倒くせえだけに思えるがな。川に橋をかけるって発想は、ねえのかよ」
「武器屋に防具屋も、ありますわね。珍しい素材を使った、珍しい商品があるかもしれないわ。のぞいてみましょう。」
「そうじゃの。良い物があったとして、調整に時間がかかるやも知れぬでな。買い物は、話を聞き回る前に、済ませておくが良かろうて」


 村の中の船着き場に船を停め、一行は川沿いの秘境の村、リバーサイドに上陸する。

 一軒の建物に併設されている武器屋、防具屋に入る。

 トルネコが商品を一目(ひとめ)見て、声を上げる。

「まあ!ドラゴンキラーにドラゴンメイル、ドラゴンシールドがあるのね!」
「見るからに、強そうではあるな。すげえもんなのか?」
「ええ!ただでさえ、強力な装備なんですけれど。ドラゴンキラーは、ドラゴンの硬い(うろこ)も切り裂きやすいように、特殊な(つく)りになっているから、ドラゴン系の魔物に特に効果があるし。そのドラゴンの鱗を使った防具は、炎や吹雪のダメージを軽減できますのよ!ユウちゃんが装備できるだろうし、ぜひともほしいところですわね!」
「剣に盾は、よさそうですね。(よろい)は、ユウにはどうでしょうか」
「そうねえ。とりあえず、ユウちゃん。試着してみない?意外と、動けるかもしれないし。」
「うん。いつかは、重い
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