輝く貌は女性でした
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の主である男に怒られてしまった。
「すまない」
心に秘めている事は安易に口に出してはならないな。
でも俺が男に生まれていたらさぞ生きやすかっただろうにあっ、もっと駄目だ。俺が女性達が着替えている所を見れば 悲鳴をあげられるか、逆に見せてつけてる。俺が女性達が話している所に混ざろうとしたら、これまた悲鳴をあげられるか、ものすごい勢いで話しかけてくる。
本当に俺が何かしたか?同じ女だろう
本当に泣けてくるな
「クゥーン」
ありがとう(仮名)ディム
知らぬまに俺の隣に犬がポテっといた。
あぁ可愛い、茶色い毛皮がふわふわしてる。
そんなこいつを俺は思わずを膝に乗せた。
あぁ可愛過ぎるだろう俺の唯一の癒しだな。
―――
そんなある日の事
町に出掛けていた俺はある衝撃的な事を聞い た。
それは
「やっぱりディルムッド様が一番格好いいわ 」
「そうそう、あの美しい美貌と鍛え上げられた体…一度でいいから私あの方の腕に抱かれたいな」
女性達が集まって俺の噂をしていたからだ。
「えっ…」
そんな風に思われていたのか……
俺は思わず後退り体を後ろに向ける。
すると
ドーーン
壁のようななにかに当たった
「よっ色男、相変わらずモテるね」
「羨ましいよ」
それは男二人組だったようで絡まれてしまった。
「ところでよ、お前俺達の女とっただろう」
はぁ、またか今日何回目の事だ?そもそも俺は誰とも付き合った事がない
俺は見えなくても女だからな、恋愛対象はもちろん男だ。
かといって男と付き合ったら、衆道と言われる可能性が濃厚だから難しい
何処かに女性みたいな男はいないだろうか。
「俺は知らない、何かの間違いではないのか」
「分かってんだよ、少し痛めつけないとだめ らしいな」
「調子に乗っていられるのも今のうちだっ…」
「甘いな」
先ほどが二人がかりで此方に殴りかかってきたので、素早く手刀で昏倒させる。
俺が歩けば1日でこういった事が幾度となく起きる。
だから引きこもりたくなるのだ
強くなりたい一身で日々鍛練ばかりしていた のがいけないのか、
身長が高い方が格好いいと思い、伸ばす努力 をしていたのがいけないのか
今の姿は俺が良かれと思いやっていた事が全て裏目に出てしまったその果てか、だが俺は男になりたいなどと言っていない。
まぁ正直な所あまり俺は男と変わらないがな。
ぐすっ、涙が出てきた
その日俺は学んだ、身長と筋肉が俺を男に見せたのだと
―――
その年の秋のこと
俺は女だという事を完全に捨て、自分は完璧な男になる道を選んだ。
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