−希望と絶望と−
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、遊矢くん!?」
翔の声をスルーし、俺はオベリスク・ブルーに向かってダッシュした。
オベリスク・ブルーの寮へ着くと、予想通り木登りをしようとしているオシリス・レッド生を見つけた。
一回、深呼吸。
「何やってるんだレイ!!」
「この声は…遊矢様!会いたかった!!」
「様は止めろといつも言ってるだろう…」
こいつの名前は
『早乙女レイ』
小学五年生で、俺の……幼なじみだ。
自分のことを恋する乙女と自称し、一回デュエルでいじめっ子から助けたのがきっかけで、俺に懐いてつきまとっている。
ま、その話はいずれおいおいと…話したく無いが…
「な・ん・で小学五年生がここにいる!?」
「遊矢様に会いたくなったから…」
ダメ?と首を傾げるレイ。
…騙されるな…ここで可愛いから許したくなるのがこいつの罠だ…
「…レイ。お前んちの電話番号何だっけ?」
「xxxxx-xxxxxだよ。それが何?」
「あー、もしもし。黒崎遊矢ですけど。早乙女さん?」
早速電話だ。
『あら、遊矢くん?どうかしたの?』
早乙女ママの声だ。
久し振りだな。
「こっちにレイがいるんですけど?」
『ええ。私が行かせたもの。』
即答。
「何でですか!?」
『レイが恋する乙女だからよ?決まってるじゃない?』
恋する乙女教の教祖様は言うことが違うなァ…
「レイは!まだ!小学五年生ですッ!!」
『…相変わらずお兄ちゃんしてるわねぇ、レイも可哀想に。』
は?可哀想?
『…いいわ、明日デュエルアカデミアへの船が出るから迎えに行きます。』
「…それはどうも。」
『ところで、遊矢くんは彼女とか』
プツッ。
強制的に電話を切り、PDAをしまう。
「聞いてたな、レイ。明日帰れよ。」
「え〜…仕方ないかぁ…」
おや、今日はいつになく素直だな。
自分でも無茶している自覚はあるのだろうか。
「あら、遊矢。どうしたの、こんなところで…って、この子は?」
明日香、登場。
「明日香。こいつは…」
「早乙女レイ。遊矢様の恋人よ。」
「こ、恋っ!?」
爆雷投下ァ!!
「嘘をつくなレイ。明日香、こいつは俺の幼なじみのレイで、これこれこういうことでここにいる。」
「そ、そう。幼なじみなの。…良かった、恋人じゃなくて…」
最後の呟きは聞こえなかったが、どうやらホッとしているようだ。
「遊矢様、この人は?」
「様は止めろ。こいつは天上院明日香。友達だよ。」
明日香を見てフームと探偵のようなポーズをとる。
「分かったわ。明日香さん、あなたと私はライバルみたいね。」
「「ライバル?」」
何だそりゃ。
「とぼけないで!明日香さん、あなたと私は遊矢さんを狙うライバルでしょう!!」
「…明日香。狙うって何だ。俺はハンティングされるのか?」
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