−希望と絶望と−
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オベリスク・ブルーに戻ると、殺気は消えた。
まあ、そもそも気のせいかもしれないのだが。
しかし気になる。
どこかで感じたことがあるようなあの視線…どこだったかは忘れたが…
やはり気になったので、再び寮の外に出て、視線の主を探すことにした。
ブラブラ歩いても特に感じず、オシリス・レッドの寮まで歩いて来ていた。
「…久し振りに十代たちの部屋にでも寄ってくか。」
また視線の主には会えるだろ、と半ば諦めかけて今日は十代たちと過ごすことにした。
「十代〜いるか?」
ドアをノック。
「おお!いるぜ!!入って来いよ!」
「おじゃまします。」
部屋の中には、十代と翔がデュエルをしていて、隼人がベッドでそれを見るといういつもの光景があった。
「行け!フレイム・ウイングマン!!スーパービークロイド・ジャンボドリルに攻撃!スカイスクレイパー・シュート!!」
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
翔LP0
「ガッチャ!!楽しいデュエルだったぜ!!」
「また負けたぁ〜」
十代の勝ちか。
「惜しかったな、翔。」
「なんで勝てないッスかー!?…ところで、遊矢くんはなんか用ッスか?」
「いや、只の暇つぶしだ。」
どっさりと床に座る。
…なんかいつもより狭い気がするな…
「隼人。結局あのデザインはどうしたんだ?」
隼人の、太陽が昇るエアーズロックのデザイン。
かなりうまかったので、インダストリアル・イリュージョン社のデザインコンテストへの応募を薦めたのだ。
「ああ、あの絵なら書き直してコンテストに送ったんだなぁ。」
「更に上手くなってたぜ、隼人の絵!」
そりゃ良かった。
「遊矢くん!」
翔がデッキを持って話しかけてきた。
これは、つまり。
「僕と、デュエルして欲しいッス!!」
「へぇ、前に俺から言った時は断らなかったか、お前?」
そのせいで、俺はまだ翔とデュエルをしていない。
「僕はアニキとお兄さんに勝つために、修行をしているッス!遊矢くんにも、修行相手になって貰うッス!!」
「よし、分かった!どうせやるならデュエル場でやろうぜ?」
外の目立つところで。
翔が「上等ッス!!」というかけ声と共に立ち上がる。
俺も立ち上がり、そこでベッドがもう一つあることに気がついた。
「…あれ、なんでベッドがもう一つあるんだ?」
「これは転校生のレイのベッドだ。部屋が無いらしくてこの部屋で寝泊まりしてるんだよ。」
…レイ?
「…転校生って、どんな奴なんだ十代?」
「ああ、早乙女レイって言ってさ、いつも帽子をかぶってる女の子みたいな奴だぜ!」
早乙女、レイ。
朝の集会での視線の主が分かった。
「翔、悪いがデュエルはまた後だ。急用を思い出した!」
オシリス・レッドの寮から飛び出す。
「えっ!?ちょっと
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