決着
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この技は防御を越え、相手にダメージを与える。いわば士郎さんの徹の超強化版。
六式奥義って呼ばれるぐらいだ、威力も相当なものになる。
だがご安心を、今の六王銃は最小威力で放った。
さらに本来の六王銃の構えは両手を使うのに対し、今回は右手だけで放った。
よって。士郎さんが致命傷を負うとかは無い……。が、くらった箇所の内部がかなり痛む。
それこそ、俺が士郎さんの徹をくらったのと同じぐらいに。
「グクゥ!?」
士郎さんは痛みのあまり、その場で膝を着く。
主に左腕と腹部の内部に激痛が走っているのが原因だ。
さらにさっき右腕を撥で打った痛みも残っているのも原因かな?
「父さん、大丈夫か!」
と、恭也さんが駆け寄る。
少し遠くだが、高町さん達も駆け寄っているのが見える。
「クゥ……はぁはぁ…恭也か?」
「あぁ、そうだ。
父さん、大丈夫なのか?」
士郎さんは恭也さんの言葉に小さく頷く。
どうやら、今は喋る事も少し酷なようだ。
「お父さん! 大丈夫!?」
「キュキュー!」
が、高町さんの声を聞き、顔の歪みを必死に和らげようとしている。
あれかな? 父親の意地というやつかな?
「あ、あぁ……だいじょうぶだ、なのは」
顔をいつもの表情へと戻し、高町さんに返事を返す士郎さん。
その額には大粒の汗が出てい事を察すると、まだ体が痛むのだろう。
そして、そんな状態の士郎さんを見て、恭也さんは深く頷いた……。
「この勝負……神田君の勝ちだ!」
恭也さんから下される判定に、俺は小さくガッツポーズを取る。
そして、その後。恭也さんに支えられて立つ士郎さんへと近づく。
「ありがとうございました!」
「こちらこそ……ありがとう、神田君。
また、都合のつく時にでも相手をしてくれるかい?」
まだ体が痛む中で、士郎さんはにこやかに微笑む。
そんな士郎さんへの返答はもう決まっている。
「俺で良ければ、いつでも!」
俺は士郎さんと同様に微笑みながら返答する。
そして、このやり取りをして思う……あぁ、終ったんだな―――と。
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あの後は解散……とはならず。今俺が居る所は高町家だ。
何でまたこの家に居るかと言うと……体や服がな? 土汚れとかで汚れてたんだよ。
そんで、その状態を見た士郎さんが『家に来なさい』と言ったので行く事に。
正直、士郎さんの誘いは助かった。あの状態で帰ってたら母さんに何言われるかわからんからなぁ。
そして、今居るのは高町家の風呂場だ。
―――
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