決着
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歳のせいで全盛期ほどの力は出せない。
今や神速の2段重ねを一回使うだけでも、体に凄い負担が掛かる。
「(まったく。引退してもう後悔することはないと思っていたが……大はずれだったな)」
全盛期に出せてた力が使えないのは、もう仕方がない。
でも。だからこそ、今自分の全力を使わせてもらうよ? 神田君。
「神速2段重ね―――」
Side out 士郎
再戦から数合……。
俺は見聞色が戦闘時にどのように活用できるのかを確かめていた。
なので六式の使用を一時的にやめ、純粋格闘で士郎さんの攻撃にカウンターを入れようと色々と攻撃したが、なにぶん普通の攻撃では攻撃速度が速くないので士郎さんに攻撃は入っていない。
そんな接近戦による攻防が終り、お互いに距離を空けた時だ。
士郎さんからの声が聞こえてくる。
「神速2段重ね―――」
そして、それと同時に士郎さんは消える。
状況は以前と同じ、俺と士郎さんの距離は8メートル。
俺が士郎さんの徹をくらった展開に良く似てる。
《今度は背後から―――》
そう、似てるだけだ。
俺は以前の状態とは違う。今は見聞色を発動させている。
なので士郎さんの思考は読めている……そして、今この瞬間俺がとるアクショは――。
「飛ぶ指銃―――」
《徹で終りだよ、神田君!》
右手を後ろに向け、構えた指を士郎さんの思考に合わせ……放つ!
「撥」
「グゥ!?」
《右腕に掛かるこの衝撃は一体!?》
そして後ろを振り向き、怯んだであろう士郎さんの正面へと即座に移動する。
移動の際に見えた士郎さんの顔は、右腕の痛みによって顔を歪ませていた。
撥をあれだけの至近距離で受けたのだ、当然といえる。
多分、しばらくは右腕が使えなくなる筈だ。
「獣厳!」
士郎さんの正面に行き次第、俺は次の攻撃を放つ。
狙う場所はお返しも兼ねて腹部だ。
「チィ!」
《二段重ねの後に神速は続けて使えない……仕方ない》
士郎さんは焦りの表情をしながらも、腹部を庇うかのように左腕を動かす。
《このまま左腕で防御し、後ろに飛ぶ!》
そして、士郎さんの左腕が腹部へと到着する。
思考を読んだ俺は腹部の腕を殴―――らず、右手に拳を作った状態で添える。
「なぁ!?」
《殴らない!? 一体何を》
ごめん、士郎さん。
俺、負けず嫌いだからさ……やられた事はそっくりそのまま返す事にするよ。
拳に込めるのは己の運動エネルギー。そして、それを爆発させ相手にそのままに放つ
「六式奥義―――六王銃」
放ったものはそのまま衝撃となって士郎さんの左腕、そして腹部を貫通し痛みを与える
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