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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
The PIED PIPER of HAMERUN @
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「魔王が・・・魔王が現れたぞオオオオォォォォォ!!」
一輝が“契約書類”を読み終えるのとほぼ同時に、白夜叉の全身を黒い風が球体に包み込んだ。
「な、何!?」
「白夜叉!!」
一輝が黒い風を操ろうとするが、一切操れず、むしろ風は勢いを増し、白夜叉を除く全ての人間を一斉にバルコニーから押し出した。
「「きゃ・・・!」」
「音央、鳴央!」
空中に投げ出された一輝は水を足元に送り、同じように空中に投げ出された二人を確保して着地する。
横を見ると、十六夜が飛鳥を抱えていた。
「二人とも、無事?」
「ええ。」
「ありがとうございます。」
二人の無事を確認した一輝は、十六夜たちのところに合流する。
「魔王が現れた。・・・そういうことでいいんだな?」
「YES。」
黒ウサギの言葉に、メンバー全員が緊張を見せる。
「白夜叉の“主催者権限”を破られた様子はないの?」
「ありません。黒ウサギがジャッジマスターを勤めている以上、誤魔化しも利きません。」
「じゃあ、むこうはルールに則ったままここに現れているの?」
「いったいどうやって・・・。」
メイド二人がそんなことを考えているが、今はそれどころじゃない。
「二人とも、考えるのは後だ。」
一輝は十六夜のほうを向き、自分達の受け持つ役割を伝える。
「俺達は観客の避難誘導をしてくる。この中で一番、臨機応変に動けるのは俺だからな。」
「ああ。まかせた。」
一輝はメイド二人を連れて、避難誘導に向かう。
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「全員落ち着いて動け!無駄にあわてるとかえって遅くなるぞ!」
一輝が声を張り上げるも、誰も聞く気配が無い。
一輝はあきれ返って、Dフォンを取り出す。
「音央、鳴央、作戦変更。無力な女子供を優先的に助けろ。そいつらさえこの場から抜ければ、残りのやつらは勝手に逃げてくれる。」
「了解!」
「分かりました!」
二人の返事を聞いてから、通話状態のままでDフォンをしまい、ギフトカードを取り出す。
「式神展開!“攻”ならびに“防”!」
そして、ギフトカードの中にある“功”“防”の式神を全て展開する。
「汝らに命ずる。今、この土地にいる無力なるものを助けよ。安息の地に運びたまえ!」
式神たちは命令に従い、小さな子供などを抱え、安全なところへと運んでゆく。
「後は勝手に逃げてくれるだろうし、護衛にてっするか。」
と言い振り返ると、後ろから黒い霧がこっちに向かってくるのに気づいた。
「このパターンで、あれがなんでもないってことは無いよな?」
絶対に無いと言えるだろう。
《だよな!》
相変わらず、こっちの文に介入
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