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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
The PIED PIPER of HAMERUN @
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してくるな、コイツは・・・
《さて・・・今回のあれは、病魔の類っぽいし・・・》

一輝は、今回の相手が魔王であることを思い出し、お札を十枚手に持ち、三十枚ずつを両方のポケットにしまうと、手持ちのお札を掲げて、唱える。

「禍払いの札よ、この場に在りし病魔を喰らい、平穏をもたらさん!願わくば、すべての死を喰らいたまえ!」

一輝の言葉に反応し、お札が黒い霧を吸い込んでゆく。
だが・・・

「うそっ!こんなに速いペースで!?」

始めてから十数秒で、十枚全部が使用不能になり、崩れ落ち、一輝がもろに黒い霧を浴びる。

「マズイ、マズイ!!」

慌ててポケットに入れてたのを全部掲げ、ギフトカードから千枚を取り出し、足元につむ。

「さて・・・全力でいかないと飲み込まれそうだな。」

一輝は吸い込むスピードを上げさせ、一切取りこぼしが無いようにする。

「・・・早くだれかが、これを止めてくれないかな・・・。」

そろそろ積み上げておいたお札が切れそうである。
と、そのとき・・・


「“審判権限”の発動が受理されました! これよりギフトゲーム“The PIED PIPER of HAMERUN”は一時中断し、審議決議を執り行います!プレイヤー側、ホスト側は共に交戦を中止し、速やかに交渉テーブルの準備に移行してください!繰り返します――――――――」

という黒ウサギの声とともに黒い霧は消えた。

「ひゃー・・・。あんなに有ったお札がもう一枚も残ってない〜・・・。」

かなりのピンチだったようだ。
一輝はそのまま座り込み、服の袖で額を拭うが・・・

「ん?何だこれ?」

腕に黒い斑点があるのを発見する。

「こんなのは今まで無かったし・・・ってことは、これはあの黒い霧の影響?」

こんな状況だというのに、冷静に判断する一輝。
そのまま、冷静に対処を開始した。

《とりあえず、自分の中の免疫反応を強制的に底上げして・・・あと、自分の中の邪も払っておいて・・・》

その他もろもろのことを、二つのギフトを同時に使うことによって対処し、まだ正体すら把握していない、自分の体内の異物を全て取り除いた。

おまけで、一輝の体内にこの病気(?)に対する抗体が出来たが、これを他人に与えるにはいくつか面倒なことをしないといけないので、使うことは無いだろうと、一輝は思っていた。

思っては、いた。

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