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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
火龍誕生祭
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、北側につれてけやゴラ。」
「まあ、とりあえず落ち着け。」

十六夜はおとなしく座布団に胡坐をかいた。

「さて、本題に入る前に一つ確認しておくが、“フォレス・ガロ”との一件以来、魔王に関するトラブルを引き受けていると聞いたが・・・それはコミュニティのトップとしての方針か?」
「はい。名も旗印も無い僕達の存在を手早く広めるには、これが一番だと思いましたので。」
「ならよい。では、東のフロアマスターから正式に頼みたいことがあるのだが、よいかな、ジン殿?」
「は、はい!謹んで承ります!」

ジンは露骨に喜んで答えた。

「では、内容だが、北側のフロアマスターの一角、“サラマンドラ”が世代交代をしたのを知っておるかの?」
「いえ、知りませんでした。今はどなたが頭首を?やっぱり長女のサラ様か、次男のマンドラ様が?」
「いや。頭首は末の娘・・・サンドラが襲名した。」
「・・・は?」

ジンは何かに驚き固まるが、すぐに身を乗り出した。

「彼女はまだ十一歳ですよ!?」
「それ、お前が言うか?」
「そ、それはそうですけど・・・。」

一輝たちがジンをからかっている間、まったく関心の無い耀が続きを促す。

「私達は何をすればいいの?」
「そう急かすな。今回の誕生祭はサンドラのお披露目もかねておる。じゃがその幼さゆえ、東のフロアマスターである私に共同のホストを依頼してきたのだが・・・」

重々しく口を開こうとした白夜叉を、耀がはっと気がついたようなしぐさで制す。

「その話、長くなる?」
「ん?そうじゃのう・・・後一時間程度はかかるが・・・」

三人の問題児は顔を見合わせて一つ頷くと、白夜叉に言った。

「白夜叉!今すぐ北側へ向かってくれ!」
「それは構わんが・・・依頼は受諾したということでよいのか?」
「かまわねえから早く!事情は追々話すし何より・・・その方が面白い!俺が保障する!」
「待て待て待て!一体何の話を・・・」
「そうか、面白いか。娯楽こそ我々神仏の生きる糧!面白いならば仕方が無いのぅ?」
「だから何の話を・・・」

一輝の言葉をさえぎり、白夜叉がパンパンと柏手を打つ。

「ほれ、北側に着いたぞ?」

「「「「「・・・・・は?」」」」」

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