第九十一話
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バーなら善戦できるかもしれない。まぁ頑張りましょう」
敵のサーヴァントを前に言う言葉ではないね。
「いずれ私と雌雄を決する時がくるでしょう。それが聖杯を前にした最後の戦いであればと思います」
「別に俺は聖杯は要らないのだけれどね」
「なっ!?ならばどうしてあなたはイリヤスフィールの呼びかけに答えたのです」
「それは俺にも分からない」
おそらく何かがあったはずなのだが…
とりあえず、それ以上は魔術的な話は無く、テレビを見ながらイリヤが帰って来るのを待った。
時間はまだ夕暮れには早い時間だった。
急に霊ラインを通してマスターの危機を感じたかと思うと、行き成りイリヤとの繋がりがあやふやになる。
行き成り立ち上がった俺にセイバーと凛が警戒し、問い掛けてきた。
「どうしたの?…いえ、サーヴァントが焦る事は一つね。イリヤスフィールに何か有ったのね?」
それに答えてよいか逡巡するが、今の態度でバレバレだろう。だが、今はそれどころじゃない。
『ロードカートリッジ』
ガシュッと薬きょうが排出され魔力が充填される。
庭へと移動すると俺は大規模なサーチの術式を立ち上げ、大量のサーチャーを放つ。
「令呪による呼び出しは無いのですか!?」
「セイバー、呼び出されたのならチャンピオンは直ぐに飛んで行っているはずでしょう。それでなくてもマスターの位置は霊ラインを通して何となく感じるものだから、こちらからも向かえるはず。なのに一向に出て行こうとしないと言う事は…」
「イリヤとの繋がりが曖昧になっている」
そう、答える。
「なっ!シロウは無事なのか!?」
「落ち着きなさいセイバー」
「リン、これが落ち着いて居られる訳が無い。直ぐにでも探しに行かないと」
「だから落ち着きなさいって。それはもうチャンピオンがやっているわ」
はっとセイバーをようやく俺が何をしているのかに思い至ったようだ。
「見たことも無い魔術だけど、大規模な探索の術式でしょうね。チャンピオン、まずは新都の方を探してみて。デートと言うのならそちらに行った可能性の方が高いわ」
言われずとも分かっている。
『ロードカートリッジ』
またも魔力の充填。そのペースは明らかに速い。
それも仕方が無い。戦闘を行わなければ一週間は現界を続けられる単独行動Aを持っていようが、大規模魔術に分類されているこのワイドエリアサーチは消費がバカ高い。それなのに今の俺はイリヤからの魔力供給までもが曖昧になってしまい消費が莫大になっていることだろう。
「士郎は居たな。新都へと繋がる橋の近くの公園だ…」
「シロウは無事なのですか?」
セイバーが真剣な表情で問う。
「外傷
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